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数日前、自転車の通勤ルートを少し変えてみましたら、道の奥に紅梅が咲きほこっていました。
梅遠近南すべく北すべく、寒さは未だ厳しいですが、心が春めきました。
白梅もちらり。
明日2月29日は旧暦の2月8日に相当し、農作業を始める御事始めの日で、かつては日常的に使われていた竹籠やザルを長い竿にさし、軒先に立てる風習がありました。
(六芒星)
新しいことを始める節目のときには、魔が現れるとされ、六芒星を内包する籠の目やザルの九字には悪霊を睨み返す力があると信じられていました。
染付籠目(かごめ)図なます皿
(江戸後期:1客2800円、径約14㎝・高さ約4㎝)
ゆえに籠目(かごめ)は魔除けであると同時に、永遠につながる連続性から、吉祥文様としての一面も持ちます。
文様の意味を知ると、そのデザインに込められたこころを感じることが出来ます。
そこにある「もの」を超えた、不思議な結びつきに、勇気が持てたり、満たされたり、豊かな彩りが広がっていくのではないかと私は思います。
…それでは本日は一足早く春気分で、色絵の新入荷のお品物を華やかにご紹介してまいります!
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(明治前期)
径約25cm・高さ約11cm
※完売しました
本日最初にご紹介の品物は大変豪華な雰囲気の色絵鉢でございます。
内外の口縁部には染付で細かい四方襷、その下側面の赤絵による花文様と見込みのボタン文様には金があしらわれており、表面は豪華かつ優雅な花文様で満たされております。
窓絵内の程よい分量の緑色がアクセントとなり、全体の魅力をさらに引き立てています。
そしてまた裏面も表面と同じ文様が周囲を巡ります。
高台内部と外側に愛らしい花が配されております。
隅々まで手の込んだ絵付けがなされ、重厚な出来のものになっており、店内でも一際存在感があります。
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・色絵人物と市松図鉢 18,000円(虫食い有り)
(明治前期)
径約21,5cm・高さ約9,5cm
※完売しました
引き続き、印象は異なりますが、隅々まで手の込んだ絵付けのなされた色絵鉢をご紹介します!
表面は小紋柄がびっしりと周囲をめぐり、その中に優しげな表情の人物が配され、どことなくユーモラスな印象です。
見込みの菊文様がさらに可愛らしさを添えております。
裏面も表面と同じ文様が周囲を巡ります。
角度によって様々な小紋柄をお楽しみ頂けます。
高台外側に愛らしい花が配されております。
定番のシンプルな小紋柄の中に、色数を抑えて、隅々まで手の込んだ絵付けがなされておりますので、決してうるさくなく、上品であり、人物が加わったことにより、さらに可愛らしい印象に仕上がっています。
(虫食い有り)残念ながら虫食いが見られます。
口縁部の釉薬が剥がれて胎土が見えることを虫食いといいます。
虫が蝕んだように見えるので、茶人がそう呼んで風情を鑑賞したようです。
一般的に無傷として扱われます。
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・色絵ひょうたんとリス図鉢 3,300円(甘手と虫食い)
(明治前期)※完売しました
可愛い要素たっぷりの小ぶりな色絵鉢が入荷しました!
厚く取られた口縁部に施された赤絵の描き込みがステッチのようです!
ひょうたんとリスが!
巻物が!
見込みの熨斗が、…可愛いがいっぱいです!
裏面、二重高台です。
側面にはボタンが。
赤が効いています。
可愛い!の連続ですが、甘手と虫食いがあります。
虫食いについては上記既述の通りです。
甘手とは焼成が不十分なために、表面全体に貫入(カンニュウ)が入ってしまった状態のことで、叩くと鈍い音がします。
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・色絵なずな文小皿 1客 700円
(明治前期)
径約10,5cm・高さ約2cm
※完売しました
なずな文様の可憐な色絵小皿が入荷しました!
「なずな文様」は「霊芝(れいし)文様」とも称され、霊芝とは万年茸(マンネンタケ)の漢名で瑞草とされます。
わが国では350年余りの長きにわたって愛好されている文様です。
枠の中には花と茸の形が描かれており、茸の形をなずなの種に見立て、「なずな文様」と称します。
こちらの小皿に中道通り店の看板娘ちゃんの帰省のお土産、伊豆名物、猪最中をのせてみましたら、…可愛いです!
伊豆では豚汁のように、給食で猪なべが出るそうです。
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・色絵見込みに粟と鳥図5寸皿 1客 1,800円
(明治前期)
径約15cm・高さ約3cm
※完売しました
素地の白をうまく活かして、モダンな画面構成の色絵5寸皿です。
大胆に描かれた粟に目を引かれます。
素地の白をうまく活かして、薄紙を重ねたような画面構成がモダンで、洒落ています。
裏面周囲は染付による唐草がすっきりと大人しく、全体として上品な印象に仕上がっています。
口縁部の可愛らしい縁取りは葉の緑を除く、粟と同じ配色でまとまりがあります。
粟を啄もうと狙う鳥が画面に動きを加え、金彩がアクセントにもなっています。
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・赤絵南蛮船図向付 5Pセット 7,500円
(江戸幕末)径約7cm・高さ約5cm
・共箱 2500円
※全て完売しました
本日最後にご紹介の品物は、赤絵の南蛮船が可愛らしい、江戸時代は幕末の頃の向付です。
木箱に入って出てきました。
箱に記された弘化二年は1845年、この頃の将軍は徳川家慶、1853年のペリー浦賀来航を8年後に控え、これから幕末の大動乱がはじまろうとしているときに当たります。
細かい線で描かれた南蛮船。
南蛮船と梅の絵柄が交互に3ケ所、梅が盛りのこの時期に、春らしい彩りのこちらの向付で一杯、あるいは一献、いかがですか。
口縁部は輪花になっており、見込みの花一輪がまた可愛いらしく、可愛い!がいっぱいです。
赤の色が朱に近いような明るいお色で、尚更可愛いです。
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以上、お品物のご紹介でした。
いつもブログをご覧くださいましてありがとうございます。
次の更新は3月2日(金)となります。
今後も話題豊富に新入荷のお品物をいち早くご紹介してまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。
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