お知らせ


2012年7月13日金曜日

<新入荷>ベロ鉢2種/角皿(明治前期)・印判5寸皿(明治後期~大正)・染付尺皿3種/コロ茶碗(江戸幕末)


皆様、こんにちは。
いつも当店のブログをご覧くださいまして、誠にありがとうございます。
梅雨さなかのはずですが、真夏のような日差しが照りつけていますね。




今朝、鮮やかに咲き誇るユリの花を見かけました。


ユリは昔から日本の多くの場所で自生しており、
室町時代に入ると、ユリを押し花にして楽しむようになり、栽培も行われ、
江戸時代になると、鉢植えにし、観賞を楽しんでいたとか。

江戸時代の浮世絵に出てきそうな顔を持つ私がもしその頃に生きていたら、
歩く姿はユリの花、などと絶賛されたかも
(決して自画自賛ではありません!)
生まれてくる時代を間違えました。



…さて暑気日毎に加わりますが、店内冷え冷え、新入荷のお品物続々入荷中の3店舗に、皆様ぜひお出かけくださいますよう、そんなスタッフが、心よりお待ちいたしております。

また、先月から吉祥寺PukuPuku西公園前店・中道通り店は定休日がなくなりました。水曜日もOPEN!皆様、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

尚、国分寺の本店、古美術福重はこれまでと同じく月曜定休を頂きますが、誠に勝手ながら、7月は全火曜日を臨時休業いたします。何卒よろしくお願いいたします。

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本日最初に大人気の千鳥柄うさぎ柄お品物を、
其々ご紹介してまいります。


ベロ藍うちわに千鳥と和本窓絵図鉢
14,000円
(明治前期
径約27㎝・高さ約10
※完売しました

うちわに千鳥と、これからの季節に涼しげな趣です。



ぷっくりと愛らしい千鳥ですね。


千鳥は「千鳥=千取り」という語呂合わせで、
「勝運祈願」や「目標達成」の意匠としても使われてきました。


ベロ藍の発色が鮮やか。
うちわの中でまことに愛らしく、千鳥が浮遊しています。


また、こちら、見どころ満載の大変モダンな文様構成であり、
和本型の窓絵に霊峰富士山の見える風景と、



同じく和本型の窓絵に、色使いも可愛らしく、
こちらには人物と花木の絵柄です。



裏柄には花と、




水龍でしょうか。
モダンですね。



やや大ぶりなサイズのこちらのベロ鉢、
お料理や果物、お菓子ををたっぷり盛り付けるだけではなく、
これからの季節は酒器を冷やす器として気のきいた演出をするなど、
用途いろいろ、バラエティ豊かに、お洒落にお使い頂けます!

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紙刷印判波うさぎ図鉢
9,500円
(明治前期
径約27㎝・高さ約8,5
※完売しました


紙刷印判波うさぎ図鉢で、
同じ図柄の小さいサイズのものはたまに見かけますが、
こちらのサイズのものはなかなかに珍しいのではないのでしょうか(店主談)



波うさぎ文様は、繁殖力が強く、子孫繁栄を意味するうさぎ、
そして波は火災から家財を守る意味で、縁起の良い意匠といわれます。


月からの使者といわれるうさぎは、「ツキを招く」とも。


さらにこちらのような波に乗っているうさぎは、
景気に乗るという縁起物としても重宝します!


縁文様はうさぎの耳が重なったかのような形を連想させて面白く、
その周囲は文様で埋め尽くされ、華やかに仕上がっています。


裏柄の瓔珞文も洒落ています。



日本に昔から伝わる文様には、身近な人の幸せを祈って、
その人が普段使うものに願いを込めたものがいくつもあり、
昔の日本人はなかなか粋だなと思います。

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続いても、同じく明治前期の品物をご紹介しま


ベロ藍見込み線描きで山水と牡丹と蝶図入り隅角皿
6,500円
(明治前期
長径約31,5㎝・高さ約5,5
※完売しました

周囲の縁文様と見込みの線描きの文様が
和と洋の組み合わせのようにも見えて面白い雰囲気です。


迷いのない、勢いを感じさせる線で、
見込み右手にこちらは牡丹でしょうか。



隣接する晴天の風景との対比が不思議な魅力となっています。




裏柄には唐草、



縁文様のベロ藍の色が素朴で味わい深く、
どっしりとした重みを感じさせ、



存在感を主張しています。




個性あふれるこちらのベロ藍入り隅角皿に、
酒の肴を盛り合わせてみてはいかがでしょうか。


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続いて紹介するのは、
伊万里というジャンルの中で、
そのバラエティーに富んだ絵柄の楽しさで人気の、
幕末伊万里は志田窯の染付尺皿です。


染付二股大根と宝尽くし図尺皿
8,500円
(江戸幕末・志田窯
径約29㎝・高さ約5
※完売しました
器全体に福徳を招く吉祥文様楽しい構図で、
のびやかに描かれております。


大根の白色は息災を意味し、
食すると体内の毒や煩悩を消す作用があるとされ、


さらに二股大根は女性を表し
良縁成就、夫婦仲良く末永く一家の和合の願いを込めています。

金嚢は財宝、商売繁盛とも。



何でも意のままに願いを叶えるとされる宝珠と、
富の象徴である宝鍵(ほうやく)。


知恵や知識の象徴である巻物、
実を図案化した丁子も見られ、
夫婦円満・健康・長寿を表すなど、
おめでたムードに満ちた個性的な一枚です!


ご結婚のお祝いにいかがですか。

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染付三方に鷺図尺皿
7,500円
(江戸幕末・志田窯
径約29㎝・高さ約5
※完売しました

さらっと描いたような何気ない筆使いの、シンプルな一枚です。
これからの季節、涼しげに上品にお使い頂けそうです。


見込みの松竹梅は大きくしっかり描かれており、



白鷺が三方に配された静かで美しい構図です。


志田窯の伊万里は、
江戸後期から幕末期にかけて存在した伊万里の34基の窯のうち、
5基がそれにあたり、窯も大きかったので、
当時伊万里焼として生産されていたもののおよそ20%を、
占めていたとも推算されるようです。


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染付扇面に牡丹図尺皿
6,500円
(江戸幕末
径約28㎝・高さ約5
※完売しました

白地を生かしたすっきりとした構図で、
地文様には氷裂に梅花、



扇面型の大窓絵には呉須の濃淡美しく、
牡丹が可憐に描かれた、ふんわりと優しい絵柄です。


もともと扇には涼を取るという実用的な用途以外に、
「邪気を祓う」という意味合いもあったようです。

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染付扇面に牡丹と蝶図尺皿
6,500円
(江戸幕末
径約28㎝・高さ約5
※完売しました

先のお品物とよく似た手でございますが、


こちらには牡丹の花に蝶が遊んでいます。


牡丹は枯れたほうが美しいと花人、川瀬敏郎氏は言います。
「美女の色香や、なまの牡丹の妖しさに虜になっているうちは、眼にうつらない<花>なのでしょう―」(新潮社 『今様花伝書より



今ですと、統一感のある三が揃います。
おもてなしにいかがですか。
和洋中華、何でも合いそうな、
さりげなく使える便利な一枚だと思います。

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本日最後に選りすぐりの愛らしい小品を2種、ご紹介してまいります。


染付龍と富士図コロ茶碗
1客 1,500円
(江戸幕末
径約7㎝・高さ約4,5
※完売しました


白地を生かしたすっきりとした構図は染付の線ものびやかな、
幕末伊万里の愛らしいコロ茶碗です。


「コロ茶碗」の造形は、その名が示すように、コロっとしていて、
お酒やお茶を飲むのにとても具合の良いかたちです
このかたちは「くらわんか」からきているとも。


日本画の題材としてお馴染み、富士越龍文として、


霊峰、富士山に巻き付くが如く、


天に昇る龍が描かれております。


そして宝珠。


ユーモラスな表情がたまりません。
大きさといい、てらいのない絵付けといい、手にも心にも馴染みます。
まさに日用雑器の美が表出しております。
在庫薄のため、お早めにどうぞ。

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図変わりの印判5寸皿が入荷しました!



銅版転写網に鯉図5寸皿
1客 1,800円
(明治後期~大正
径約16㎝・高さ約3
※完売しました

滝登りや荒磯など、鯉の文様は定番のものが多いなかで、



こちらのようなデザインは案外ありそうであまりない、
現代的なセンスの楽しい印判なのではないでしょうか。



はっきりと印判のつなぎ目がわかって、面白いですね。


カスレ、ニジミも其々に見えますが、
網の中で踊る鯉は縁起物としても、おすすめです!


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以上、本日のお品物のご紹介でした。
いつもブログをご覧くださいまして、ありがとうございます。
次の更新は7月17日(火)となります。
今後も話題豊富に新入荷のお品物をいち早くご紹介してまいります。


わが店主から頂戴した下田のお土産、
故三島由紀夫氏が日本一と絶賛したマドレーヌを、


銅版転写網に鯉図5寸皿に、
染付龍と富士図コロ茶碗にお煎茶を淹れ、
合わせてみました。

バターと牛乳を使用していないマドレーヌはあっさりと美味!
どれだけ食べても太らない体であるならば、
一気に10個は食べたい!美味しさでございました。


故三島由紀夫氏は下田散策を楽しみながら、下田を題材にした短編、
月澹荘奇譚」や、遺作となった「豊饒の海」の最終巻「天人五衰」など、
名作を完成させたそうです。

お問い合わせはお気軽にどうぞ。
\(^o^)/
吉祥寺PukuPuku西公園前店
0422-27-5345

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