お知らせ


2011年12月20日火曜日

<新入荷>染付草花図三つ鉢・染付なます皿たち


西公園の草むらに椿がおちていました。誰かが摘んで、持ち帰りきれずに残したのでしょうか。枯れた色の地面に鮮やかです。
明日は冬至、ということでお日様の出ているのが一年で一番短い日です。店内も昼間日差しが差し込むと暖かいのですが、あっという間にかげりが出て、外の冷え込みを感じます。


今回も新入荷のお品物をご紹介いたします。
寒い時期にあう、温かいお鍋やお煮物などを取り分けるのにぴったりな器が、揃いで多数ご用意できました! 


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・染付 蝶に草花図三つ鉢 大中小一組 35,000円
(江戸幕末) 共箱付き
径約19cm/18cm/15.5cm・高さ約8cm/7.5cm/6.5cm(大中小の順)
※完売しました 

まずは集まりのお席に役立ちそうな三つ組の鉢をご紹介します。
おせちをお重でなく、この三つ鉢で出しても華やかかも?


一番頻繁に使いそうな中鉢を。
見込みとお花のように波打たせた縁取りのと余白が効いています。


見込みのお花はなんだか山野草のような……。うるいのような幅広の葉っぱの葉脈も繊細に描き込まれています。


こちらが縁取り。牡丹のお花と線描きの幾何学文が上品です。
お料理を引き立ててくれることでしょう。


縁の厚みも一定ではなく、線描きの絵柄にあわせて波打たせています。
完成像を考えて、ひとつひとつの作業を重ねていった職人の技術の高さを感じます。


高台も広めで、安定が良いつくりです。


胴には帯のように雷文と梅が。
白磁の肌を強く印象付けるモダンな絵付けですね。


三つ鉢の良いところは収納の便利さ。三つの鉢をきっちり収められるので、バラバラのものをどうにか収めるよりも、格段にスムースです。


この三つ鉢、共箱もついています。正方形のしっかりした木箱は開けるときもワクワクしますね。
一生ものとして使っていただける、おすすめの器です。


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・染付 線描き三方に花図なます皿 五客組 14,000円
※五客組、完売しました、但し、バラ売りは少々在庫あり
(江戸後期) 径約15cm・高さ約4.5cm
※バラもあり(2,800円)


今回は揃いで多彩ななます皿が集まってくれました!
まずは線描きによるあっさりした絵柄のものから。


幕末のものらしい、上品な線描きは、どんなお料理をのせても美味しそうに見せてくれます。ラタトゥイユなど、彩りある洋食も映えそうです。


真ん中の正円を中心に、のびのびと育ったお花が広がります。菊のお花のようですが……。
ポンポンを持って両手を広げるチアガールに見えるのは気のせいでしょうか。


輪花の縁取りも軽やか。
均一な土の厚さも魅力です。


裏側は真っ白です。
シンプルで飽きのこないなます皿。色絵、染付、土ものと、どんな器とも相性が良さそうです。


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・染付 細密みじん唐草文なます皿 五客組 29,000円
※完売しました
(江戸幕末) 径約15cm・高さ約4.5cm
※ばら売りのものあり(5,800円)
※完売しました

女性の方に人気のみじん唐草文。
なかでもこちらはみじん唐草がとっても細やか。


遠目ではちょっと模様なのか吹き墨なのかわからない……。
なんとも上品ななます皿です。


なんとなくみじん唐草の文様が見えますでしょうか?
しっかり白く残された輪花の白い縁取りも、清潔感があります。


見込みにクローズアップしてみました。
泡のように細かいみじん唐草。
おなじみの松竹梅の丸紋も、繊細に描かれています。


これを一筆一筆描いていたところを想像すると……ちょっと気が遠くなりそうです。


外側もかなり手がこんでいます。
銘は「成化年製」。


線描きとだみを駆使した丁寧な花唐草が胴を囲みます。
○と×の繰り返しも、うっすらと綺麗です。


こんなに細かいみじん唐草があるなんて!とびっくりしてしまったこのお品。
ぜひお手元でご覧いただきたいものです。


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・染付 菊文くらわんかなます皿 五客組 28,000円
(江戸中期) 径約14cm・高さ約4.5cm
※完売しました


最後に、お好きな方にはたまらない、くらわんかなます皿をご紹介します。
あたたかみを感じさせる色と形に何とも魅力があります。


「くらわんか」というのは、江戸時代、淀川を上下する大型船を相手に「飯くらわんか、酒くらわんか」とご飯やお酒を売ってまわった「くらわんか舟」で用いられていた器のことです。


勢いのある筆遣いで描かれた文様。
呉須の色も灰色がかったような、古風な色合いが素敵です。
くっきりした口紅の鉄釉も味わいがありますね。


こちら、見込みの五弁花は染付ではなく、「こんにゃく印判」という型を使ったもの。本当にこんにゃくを使ったわけではなく、おそらく皮などでできた判子を使っていたようです。今では伝わっていない技法なので、憶測するしかないのですが……。
こんにゃく印判も骨董好きの型の間では非常に人気があり、そば猪口だと10万円以上するものもあります。


土の力を感じさせる高台。


江戸中期らしい、するりとした唐草文。呉須の色もいいですね。



こちら、五客組のうち三客にそれぞれ軽く高台ホツがあります。据わりには特に影響はないのですが……。そのため、江戸中期のものとしてはかなりお買い得なお値段設定にいたしました。


お芋の煮たのや筑前煮など、おふくろの味のするお料理を盛り付けたら、心まで温まりそうです。
冬の食卓にぴったりのくらわんかなます皿。意外とサラダなどにもあいますよ~。


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以上、新入荷のお品物のご紹介でした。


次回ブログの更新は23日を予定しております。
今年のブログも残すところ、あと3回となりました。週2回の更新で、随分色んなことをお伝えしてきました……。今後も話題豊富に頑張っていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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