お知らせ


2011年12月9日金曜日

<新入荷>特集・鳥の図柄の器たち


皆さまこんにちは。いかがお過ごしでしょうか?吉祥寺は今朝雪がちらついたほどの寒さです。季節がその季節らしいのはありがたいことですが、やっぱり寒いのはこたえますね~。
西公園の木々も葉をすっかり落としたもの、色づいてこれから散ってゆくもの、と日々移り変わってゆきます。


さて、今回も西公園前店に新しく入荷したお品物をご紹介したく思います。
オーナーが買い付けに遠征しまして、今回は江戸期の染付など、非常に良いものが揃いました。特に鳥の絵柄のもので素敵なものが入りましたので、特集してお届けしたく思います。
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染付 雲鶴図輪花尺皿 12,000円
(江戸幕末) 径約28.5cm・高さ約5cm
※完売しました
※ふりものありで1客在庫あり(9,500円)
※完売しました

まずはおめでたく鶴の絵柄のものから。
真っ白な雲と、鶴の配置の構成が美しい、染付の尺皿です。


こちらが裏側。目跡が入り、高台も広めです。
なぜか銘が「太 日民 年製」……。


唐草文は強弱のはっきりした、のびのびとした筆致です。


こちらがメインの鶴さん。
狩野派などの作品にも見られる、伝統的な鶴のフォルムです。


結構鋭い目つきですね……。
雲の曲線には、白抜きになる「墨はじき」の技法が施されています。


鶴とのお約束の組み合わせで出てくる、松が下部分に描き込まれています。


白・濃い藍・薄い藍のすっきりとした色遣いが秀逸な尺皿。
晴れの日のメインディッシュをのせるのもよし、飾っておくもよし。
お寿司をのせたら美味しくなりそうです。
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染付 鶴図大なます 6,500円
(江戸後期) 径約16.5cm・高さ約6.5cm
※完売しました

鶴の絵柄のものを続けて。
春寒鉢とも呼ばれる大なますです。
たっぷりとした大きさですので、いろんなお料理に使っていただけます。


見込みに一羽、まわりに四羽の鶴が舞います。 
1804~1829年の文化・文政期と呼ばれる頃のもの。
絵の世界でいえば葛飾北斎、喜多川歌麿らが活躍し、
町人文化が栄えた時代です。


見込みの鶴。この鶴も、お約束の雲と一緒です。


周りの鶴。まわりのだみ部分を引き立たせるように真っ白です。
ドットのように、濃い藍色でつけられた梅もリズミカルです。


扇の窓絵のなかに、それぞれ梅と松が。



裏側は松かさを混ぜ込んだ唐草?でしょうか。
細い線とだみのバランスが見事です。
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染付 鷺図長角皿 五客組 60,000円
(江戸後期) 長径約21.5cm・高さ約3.5cm
(一客のみ・12,000円)
※完売しました
鶴の次は鷺です。
オーナー曰く、「飛んでいる鷺の絵柄は珍しい」とのこと。
珍しさもありますが、とっても美しい長角皿です。



しっかり画面が構成された表とは逆に、裏はとってもあっさりした絵付け。
金銀財宝を産んでくれる「宝珠」が簡略化されて描かれています。


これが鳳凰だったら濃厚なのでしょうが、鷺だと清楚というか、
また別のあでやかさがあります。
まだ10代後半の3人姉妹、という感じです。
日本舞踊にも白無垢姿の鷺の精が現われる、「鷺娘」なんてありますよね。
全員がこちらを見ているような……。


右端の鷺にクローズアップしてみました。
なんだか気位が高そうです。


角を少し入れ込んだ、凝ったつくり。
雲のもくもくした描写も、お皿の雰囲気を盛り上げます。


オードヴル皿にいかがでしょう?
チーズ、野菜スティックやカナッペを盛っても華やかです。
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染付 周囲に幾何学文・花鳥図深なます皿 五客組 19,000円
※完売しました
(江戸幕末) 径約15cm・高さ約5.5cm
※ばら売りのものもあり(3,800円)
※完売しました
使い勝手抜群のなます皿ですが、やや深めの大きさで、
さらに使いやすいこと間違いなしのものが入荷いたしました!


見込みに花鳥図、
周りはお料理映えする幾何学文がしっかり描き込まれています。


見込み、右側にお花、左に鳥が描かれています。
尾の長い鳥は鳳凰ではなさそう……。
ツバメのような小さな鳥も飛び交っています。


このお花もなんだか不思議です。
ハイビスカスなど、南方のお花を思わせますね。


菱を幾重にも重ねた幾何学文が細やか。見ごたえがあります。
雲のような不思議な流線でかたどられた白い部分も、
良いアクセントになっています。


縁には鉄釉の口紅がしっかりかかっています。
この鉄釉、現代ではなかなか顔料がなく、出しにくい色なのだとか。
輪花の型どりもくっきりと、良くできています。


高台裏にはこんな銘が入っていました。


外は真っ白の、綺麗な肌です。
ビーフシチューなどをよそっても、
鉄釉の縁とあいまって美味しそうな感じがしませんか?
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染付 千鳥図向付 2,500円
(江戸幕末) 
径約9cm・高さ約6.5cm
※完売しました
最後は可愛らしく、千鳥の絵柄の向付のご紹介です。
こちらも幕末らしく、線描きがところどころに使われた、上品な器です。

高台も広めで、安定の良い器です。


こちらの向付、千鳥の絵柄の入った面と、別の絵柄の面とがあります。
まずは千鳥のほうから。柔らかく線が出た上がりです。
波の上を千鳥が3羽飛んで行きます。


可愛らしく並んだ3羽の千鳥。
どの千鳥も上を向いていますね。


こちらがもう一つの面。
富士山の右にあるのは、一見雲に見えるのですが、よく見ると水龍なんです!
雨を降らしてくれるありがたい龍です。
下は帆掛け船など、海辺の風景。


縁と見込みはおなじみの雷文と、簡略化された松竹梅。
白磁の肌を引き立てる薄手の綺麗な線です。


薄手ですので、口当たりが良さそうです。
ぐい飲みにしても、お湯呑みにしても。おすすめの1点です。

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以上、お品物のご紹介でした。

昨日、今日とすぐれない天気でしたが、週末は天候も持ち直すようですね。
明日はちょうど満月で、月蝕も見れそうです。
皆さま、天体観測は温かくしてお楽しみ下さい。

次回ブログは13日火曜を予定しております。
次回も西公園前店のお品物をご紹介しようかと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

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