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2013年5月14日火曜日

2013・5・14<特集・中道通り店のお品物>九谷焼色絵通り物・紙刷印判の器など


いつも吉祥寺PukuPukuのブログをご覧くださいまして、
どうもありがとうございます。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか。


緑のまぶしい季節になってまいりました。
色とりどりの花を楽しむのはもちろんですが、
若々しい新緑に包まれるのも気持ちがいいですね。


アジサイもよく見ると蕾をつけています。
これからの季節がますます楽しくなっていきそうですね。

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さて、今回のブログでは中道通り店のお品物をご紹介いたします。
外には本棚、文机などを揃える中道通り店ですが……


店内には普段使いにもおすすめのアンティークの器がずらり。


最初にご紹介するのは、個性ある色絵の通り物です。


九谷焼色絵人物文通り物
(明治後期)
・八寸皿 1客900円 径約23.5cm・高さ3.5cm
・小皿 1客500円 径約12.5cm・高さ2.5cm 
・小向付 1客600円 径約4.5cm・高さ5cm
・なます皿 1客700円 径約15.5cm・高さ4.5cm
・向付 1客600円 径約8.5cm・高さ6.5cm
(上から時計回りに)
※全て完売しました
伊万里と並ぶ磁器の産地、九谷。
石川県金沢市のすぐお隣にあります。
加賀百万石の豊かさを受けついでいるのか、
華のある絵付けが特徴的です。


九谷焼はこの「九谷」の銘が必ずといっていいほど入っています。


・八寸皿 1客900円 径約23.5cm・高さ約3.5cm

まずは図柄をじっくり堪能できる八寸皿から。


左側には葉っぱに乗り、波の上に立つ(!)人物。


右側には杖を持つ人物が。
この二人は一体誰なのでしょうか?


ヒントはこのこってりと描かれた松と、


波の間から見える岩場です。

中国伝来の伝説に「蓬莱」という島があります。
東の海上にあるそこには、仙人が棲み、
不老不死の薬があるとも。

中国の歴代皇帝はこの蓬莱を探すために
船を出したこともありました。

日本にもこの蓬莱の伝説が伝わり、
松の茂る岩肌の島として描かれています。


そう、ここは蓬莱なんですね。
この二人も蓬莱に棲む仙人なのでしょう。
只者ではないのです。


おめでたい図柄のこのお皿、後ろもしっかり吉祥文です。


松、


竹、


梅です。
この絵付けは以下にご紹介する
なます皿、小皿にも共通しています。



・なます皿 1客700円 径約15.5cm・高さ約4.5cm

お次は使いやすいサイズのなます皿。
取り分け皿におすすめです。


縁部分には鉄釉をぐるりと。
この器の色合いをぐっとひきしめます。


この通り物、全体的に甘手です。
その分お手頃ではありますが、
かえってこの貫入で、器の風格増しているように思えます。


・小皿 1客500円 径約12.5cm・高さ約2.5cm

コンパクトに絵柄がまとまっている小皿。
二人の仙人を囲むワインレッドに青と金の四方の
縁取りが、一枚の絵のような印象を与えます。


ちゃんと「九谷」の裏銘が。


象牙色に細かく走る貫入。
独特の風合いが魅力的です。


こちらの小皿には、


向付を合わせてカップ&ソーサーにしても。


・向付 1客600円 径約8.5cm・高さ約6.5cm

持ちやすい大きさです。
端反りの縁は口当たりよく、飲み物を美味しくしてくれます。


お皿と同様のモチーフですが、
向付になるとまた雰囲気ががらりと変わりますね。


八寸皿よりはかなり等身が下がった仙人様。


松に波の渋い面も。


内側はつるりと真っ白です。


高台まわりには緑とワインレッドの蓮弁文。
この色合わせは九谷ならでは。


1客600円とお手頃ですが、
実用性あり、絵柄の面白さありとお得な器です。


・小向付 1客600円 径約4.5cm・高さ約5cm

この通り物の最後は、最小サイズの小向付を。
盃にぴったりのサイズです。


最初の八寸皿と同じ絵柄なのでしょうか……。
人物柄がお好きな方にはたまらないのでは。


こうなると仙人というよりは高砂図の翁のよう。


向付とほぼ同様の絵付けですが、
三分の一以下の大きさになるとすっかり印象が違います。


仙人様のお顔をそれぞれの器からピックアップ。
この小向付は齢を重ねた翁のお顔。


こちらは八寸皿から。シニカルな表情です。


なます皿の仙人はどこか学者然としています。


こちらは小皿。
なかなか聞き上手の仙人でしょうか。


「うむ」とうなずく声が聞こえるような仙人は、
向付にいます。


小向付は調味料、ドレッシングなどを入れて添えても。
濃厚なテーブルコーディネイトをお楽しみ下さい。

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お問い合わせはお気軽に、
吉祥寺PukuPuku中道通り店まで
(TEL*0422-27-1636)
OPEN EVERYDAY

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ご購入された方から、後日「やっぱりもう一枚」
との声をよく頂くなます皿。
お正月におなますをよそいますが、
北海道、東北地方では「三平皿」と呼ばれ、
三平汁、お鍋や煮物にも適した器です。



その中から面白い絵柄のものを二種ご紹介いたします。



紙刷印判大漁文字文なます皿
(明治前期)
1客 900円
径約14.5cm・径約4.5cm
※完売しました

丸文に何か文字かな?とパッと見ただけでは
わからないこの図柄。


見込みにクローズアップしてみます。
と読み取れますでしょうか?
丸文にあわせた紙刷印判の風合いで、
普段目にする文字とは違うのですが、
なんとも素敵です。
 

まわりにも「大漁」「喜」の文字が踊ります。
漁師さんの声が聞こえてきそう……。


そして青海波の間には、
なんと網に「大漁」がかかっています!
この図柄を考えた方は、ユーモアのセンスがあったんですね。
思い起せば漢字は象形文字。
「漁」の一文字にも、しぶきをあげる魚の姿があるのです。


後ろには可憐な菊が。
ギャップがいいですね。


このなます皿には魚料理をぜひ載せたいところです。


紙刷印判前赤壁詩画なます皿
(明治前期)
1客 800円
径約15cm・径約4.5cm
※完売しました
こちらのなます皿は
また違った文字の魅力を見せてくれます。



この漢詩は「前赤壁(賦)」といって
北宋時代の詩人・蘇軾(そしょく)のものです。
黄州の名勝地を、三国志の古戦場として名高い「赤壁」に
見立ててこの漢詩を詠みました。


壬戌之秋 壬戌の秋 
七月既望 七月既望 
蘇子與客泛舟 蘇子客と舟を泛べ 
遊於赤壁之下 赤壁の下に遊ぶ 
清風徐來 清風徐ろに來って 
水波不興 水波興らず 
舉酒屬客 酒を舉げて客に屬め 
誦明月之詩 明月の詩を誦し 
歌窈窕之章 窈窕の章を歌ふ
……
つまり赤壁の名勝に、船を浮かべ友と酒や詩を愉しむ、
そんな風景を情緒深く詠っているのです。


船の上で友と酒や詩を愉しむ姿も描かれています。



絵柄のあいまに細かく施された
唐草文や青海波文もこの器の魅力です。


うしろにはシンプルな唐草文に五弁花が。


そういえば蘇軾は、東坡(そとうば)ともいい、
豚の角煮料理・東坡肉(トンポーロウ)を考案した、
といわれています。


重ねやすく、収納しやすいのがなます皿の良さのひとつです。
図柄を一つずつ集めても楽しいもの。


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紙刷印判見込みに鯉図八寸皿
(明治前期)
1客 2,800円
径約25.5cm・径約4.cm
※完売しました
最後のご紹介は、メインディッシュにおすすめの
八寸皿です。


実際は25.5cmと八寸(24cm)より大きめですが、
ミート皿やピザなど、重宝な一枚。


目のくりっとした鯉が放つ存在感は何ともいえません。


鯉のまわりは牡丹文がぐるりと取り囲みます。


和食はもちろん、洋食、中華、エスニックと
多種多様なお料理をまとめてくれる包容力があるこのお皿。
お料理の本でもよく見かけます。


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以上、中道通り店のお品物のご紹介でした。

次回ブログの更新は5月17日金曜日を予定しております。
どうぞお楽しみに!

自然からのブーケ
(西公園のヒメジョオン)

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