お知らせ


2012年9月25日火曜日

<新入荷>染付蓋付碗二種・馬の絵柄の器(染付八角鉢と染付徳利)・染付銘々五寸皿


吉祥寺PukuPukuのブログをご覧いただき、どうもありがとうございます。

「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉通り、
先週末の秋分の日を境に一気に秋らしくなりましたね。
つい先日まで残暑に苦しんでいたのが嘘のようです。


街中も秋の草が静かに花をつけています。
夏の元気な花とは違った奥ゆかしさのある風情には、心が和みます。
西公園にもタデの紅い花とエノコログサの緑の調和が。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

6月から定休日をなくした吉祥寺PukuPuku西公園前店・中道通り店、 
そして国分寺の本店、古美術福重は
皆さまのお越しをお待ちしております。

 尚、国分寺の本店、古美術福重はこれまでと同じく月曜定休を頂きますが、  誠に勝手ながら、9月の全火曜日を臨時休業いたします。   
(古美術福重:042-327-3444) 
何卒よろしくお願いいたします。 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

それでは、本日もお品物のご紹介です!


染付線描き牡丹と蝶文蓋付碗
1客 1,800円
(江戸幕末)
径約12.5cm・高さ8.5cm
※完売しました


染付秋草図蓋付碗
1客 1,300円
(明治前期)
径約10cm・高さ約6.5cm
※完売しました


冒頭で秋の草花のお話しをいたしましたが、
秋の花が可憐に咲いている器もあります。
どちらも品の良さ、優しさが感じられます。


まずは牡丹と蝶が線描きで描かれた方を。
……牡丹は秋の花ではなく「花の王」と大事にされ、
吉祥文として四季を通じて楽しめる文様です。


開けるときのわくわくした気持ちも、蓋ものの楽しさのひとつ。
見込みの文様も見事です。


これも牡丹の花弁と葉をあしらったのでしょうか。
エキゾティックな味わい。


蓋の高台部分と身のふち部分に、金彩が施してあります。
スレもなく、非常にきれいに残っています。


蓋付碗の顔ともいうべき外側。
絶妙なバランスで、線描きの模様が広がります。


花びらの柔らかさが伝わってくるような絵付け。


こちらが蝶。頭が下になっているので、別の模様にも見えますね。


三方にそれぞれ、牡丹と蝶が配置されています。
銘には幕末伊万里に度々登場する「乾」の文字が。

-------------------------------


こちらが秋草文の蓋付碗です。


シンプルながら、可愛らしい内側部分。


見込みは「寿」の文字です。


ぽんぽん、と置かれた●がいいですね。


二つの秋の花がそれぞれ三方に。
何が描かれているかというと……


秋の七草の一つ、女郎花(オミナエシ)です。
(上が蓋、下が身)
……身の方ですが、内側・縁部分の●模様が透けて見えます!


カスミソウを黄色くするとこんな感じでしょうか。
もう少し大きいもので、男郎花(オトコエシ)という花もあるそうです!


そしてこちらが桔梗(キキョウ)ですね。


近年、絶滅危惧種に指定されてしまいました。

秋の七草は、万葉集の山上憶良が詠んだ

萩の花 尾花 葛花 瞿麦(なでしこ)の花 
姫部志(をみなへし) また藤袴 朝貌の花

 に由来します。
花の名前は時代によって違いますので、
「朝貌の花」=キキョウと解釈する説が有力です。

おまけ
(中道通りのナデシコ)


やや青みがかかった肌も綺麗です。


食卓に咲く花、どちらがお好みでしょうか?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



染付馬図八角鉢
1客 12,000円
(江戸幕末)
径約17cm・高さ7cm
※完売しました

天高く馬肥ゆる秋、ということで馬の絵柄の器をご紹介いたします。


鉢の見込み部分を窓絵で分けています。
馬三頭の向うに湖と山が見えます。


自分のひづめの具合を確認しているのでしょうか。
脚のあがりが軽やかなお馬さんです。


二頭の馬が寄り添って。
たてがみや流れる尾も細かく描かれています。


そして馬の向うには帆かけ船、たゆたう波が。


窓絵の向うには全く違う世界が広がります。
向きも変え、季節の花々が描き込まれています。


撫子、


菊、


梅に、穂をたらしているのはススキでしょうか。
季節を問わない、面白い組み合わせです。


高台にも安定感があます。
テーブルに直接触れる部分にも施釉があるので、使うときも安心。


外側の絵柄もなかなかです。
橋を渡る人や、


池のほとりに揺れる竹。


蝶?かと思いましたが、他部分が山水図なので、
空を飛んでゆく雁と考えても良さそうです。


高台部分にも五弁花と七宝文。


均一な厚みも美しいです。
煮物を盛り付けても、飾っても良さそうな器ですね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


染付馬図徳利
1客 1,300円
(明治後期~大正)
高さ約17.5cm・径約6.5cm
※完売しました

お次もお馬さんの絵柄です。
軽やかな徳利をご紹介します。


白地に繊細な藍の色が映える徳利。
持ちやすいですよ。


徳利は撮影する角度によって形が全く違って見えます。
底近くに引かれた二重線もシンプルでいいですね。


徳利の上に広がるこの秋の馬コレクション。
左が黒鹿毛、右が栗毛でしょうか。


この馬は月毛というのでしょうか。
クリーム色に近い、淡い色の毛並をこう呼びます。


栗毛の馬が二頭走り込んできました。
計五頭の馬がいるこの徳利。

「左馬」といって焼き物の世界では、
左を向いた馬は縁起が良いとされ、窯を新たに開くとき、
左馬を描いた器を必ず入れる窯元さんもあるのだとか。


口元の瓔珞(ようらく)文も上品です。

---------------------------------



以前(8月28日)ご紹介した麒麟の小向付とあわせてみました。
秋の夜長の一献、会話も弾みそうです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


染付銘々図五寸皿 十客組
28,000円
(明治前期)
径約16.5cm・3.5cm
※完売しました
こんな一揃いがあるのか!と思わず感嘆。
見どころたっぷりの十客組のご紹介です。
上の写真の通り、一枚一枚絵柄が違うのです。


なかなかユーモラスな絵柄です。
クローズアップしてみましょう。


柘榴を背景、なんと盆栽の上に白菜が!
白菜は中国では「百財」「発財」と音が似ることから、
材に恵まれる吉祥文として親しまれてきました。

また唐の詩人杜甫の詩から、「埋もれた才能」の暗喩とも。
「埋もれた才能」が盆栽から姿を表す……うーん。


暗雲に高札を持った武者が立ち向かいます。
左上に雷文のようなカギ模様も。
暗雲は雷神なのでしょうか。
右わきの「藤原」の文字から、藤原秀郷と平将門の怨霊……?
不思議な一枚です。


そうそうこの十客組、絵柄だけでなく
お皿のつくりも全て違うんですよ……!
端反りになったものや段を付けたもの……。
作った人の腕にただびっくりです。

漢詩や草花の絵柄も一枚一枚……すごいです。


こちらは上の白菜図のお皿の外側。
「客来一味」とはお客さまにさっと料理したおかずのことです。
それがこのお皿の上に載っているわけでしょうか……。


また二枚、ご紹介します。


これは一体何のお花なのか……。
漢詩も「浦塘先趣」と意味深です。
また、この器だけですが、縁部分に虫くいが見られます。
(※釉薬がはぜて、虫が食ったように見えるもの)


こちらは木蓮に竹でしょうか。
またこのお皿は正円にせず、輪花のように三ヶ所へこみをいれています。


上から時計回りに菊図、柘榴と山葡萄図、梅に蜂の巣と木の実の図。
三者三様です。


柘榴と山葡萄図のお皿の裏側です。
なぜが蓮が描かれています。


また時計回りに梅図、梅に蓮と菊図、そして百合と野花の図。


梅の絵柄の裏部分です。
漢詩は「歳寒氷裏獨見一枝来」。
「一枝」を表の絵柄の梅として、寒い冬に一人梅の枝を見に来た、
ということでしょうか。


銘は崩し字で「幸本庵 義之製」。
窯元なのかつくらせた人の雅号なのか……。

この五寸皿、どうやら「文人茶道」に作られたものではないでしょうか。
「文人茶道」は広く知られた抹茶茶道とは異なるものです。
教養ある人々が、煎茶を嗜みながら書画を愉しむもの。
江戸時代に黄檗宗を通じて中国から日本に伝来しました。
江戸末期から明治前期に隆盛し、
これに合わせてつくられた美術品も多いとか。

この器の凝ったつくりや漢詩、絵柄を一体どんな人が愉しんだのか……。
想像するのも面白いですね。


もう一枚だけ、クローズアップ。
百合と野花図です。
端反りになった形も面白く、また表に夏花の百合があるのに、
裏には春の花、春蘭が描き込まれています。

細かく写真でお伝えしたいのですが、
この器は是非一枚ずつ、お手に取ってその面白さを堪能して頂きたい!


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

以上、お品物のご紹介でした。

お問い合わせはお気軽にどうぞ。 
吉祥寺PukuPuku西公園前店 
0422-27-5345

日に日に涼しさが増していきます。
皆さま、急に風邪などひかれませんよう。

次回更新は28日金曜日です。今月最後の更新をお楽しみに。

ホトトギス
(スタッフ自宅近くにて)

0 件のコメント:

コメントを投稿

ブログ アーカイブ