お知らせ


2012年9月14日金曜日

<新入荷>線描き深尺皿・染付みじん唐草五寸皿・染付向付・色絵五寸皿・色絵蓋付碗(すべて江戸幕末)


いつも吉祥寺PukuPukuのブログをご覧いただき、どうもありがとうございます。
前回中道通りの秋祭りの様子をお伝えいたしましたが、
暑い日々はまだ続いています……。



西公園のほかにも、当店の近くに小さな公園があります。
中道公園・水の公園とも呼ばれていて、名前のとおり噴水が涼しげです。
午前中は子供たちが遊びまわっていました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

6月から定休日をなくした吉祥寺PukuPuku西公園前店・中道通り店、
水曜日もOPEN!
どうぞお気軽にお立ち寄りくださいませ。

国分寺の本店、古美術福重はこれまでと同じく月曜定休を頂きますが、  
誠に勝手ながら、9月の全火曜日を臨時休業いたします。  
 (古美術福重:042-327-3444) 
何卒よろしくお願いいたします。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今回のブログでは、
見どころいっぱいの江戸幕末の器をご紹介いたします。


染付線描き牡丹文輪花尺深皿
24,000円
(江戸幕末)
径約30cm・高さ約8cm
※完売しました

まずは輪花の形どりがバランス良い、深皿をご紹介します。


牡丹が花開いたようなフォルム。
線描きの絵付けも丁寧です。
ゆっくり細部を見ていきましょう。


見込みはお馴染みの環状松竹梅。
ダミの濃淡が効いています。


牡丹の花を真横から見たのでしょうか。
牡丹の絵付けでも、ちょっと珍しいタイプです。


こちらはつぼみでしょうか。
桃の実のようにも見えますね。
双葉のような渦巻きも可愛いです。 


ぐるぐるとした線描きの間から、
牡丹の葉がちらほらのぞきます。



裏側の銘は「乾」の字でしょうか
幕末の伊万里焼の裏銘として、よく用いられているものです。


高台にそえられた線も均等で、
職人のスッという筆遣いの音が聞こえてきそうです。


外側の唐草文も簡素な美しさが目をひきます。



ゆがみのない、細かな輪花のフォルムにも魅力があります。
ぜひお手にとってご覧いただきたいお品です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


染付みじん唐草文六寸
五客組 29,000円
(江戸幕末)
径約17.5cm・高さ約3cm
※完売しました

繊細な印象が女性に人気の、みじん唐草の器のご紹介です。
使い勝手の良い六寸皿が五客揃えてご用意できました。


レースのように清楚なみじん唐草。
真っ白なふちどりが清潔感にみがきをかけます。


萩唐草の別名もあるこの絵柄。
小さな赤い花をつける、萩が楽しみな季節にもなってきましたね。


土肌も白く、きれいな上がりです。


裏の唐草文も、線描きをしてからダミをのせた、
丁寧な絵付けです。


白身魚のムニエルも、冷やした果物のデザートも。
食卓の秋の味覚に一役買ってくれそうです。


みじん唐草の器、各種ご用意がございます。
在庫状況等、お気軽にお問い合わせください。
(吉祥寺PukuPuku西公園前店 0422-27-5345)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 


染付瀟湘図向付
1,500円
(江戸幕末)
径約7.5cm・高さ約6cm
※完売しました
漢詩と風景の組み合わせが面白い、向付をご紹介します。


持ちやすい、ころりとした形。


一つの器に二つの顔があるようです。
真ん中で顔を合わせる二人の人物がユーモラス。

漢詩部分をよく見ると、ただの山水図ではないのがわかってきます……。


右上に瀟湘(しょうしょう)と
文字が入っているのが見えますでしょうか。
この瀟湘とは、現在の中国湖南省にある
洞庭湖(どうていこ)周辺の景勝地のことです。

古来、中国や日本の文人に愛され、幾度も描かれてきました。
国宝『瀟湘臥遊図巻』李子・東京国立博物館蔵)
重要文化財瀟湘八景』横山大観・東京国立博物館)


この漢詩は銭起(せんき)という中唐の詩人のもの。

瀟湘 (せうしゃう)より 何事(なにごと) ぞ  
等閒(とうかん)に回(かへ)る, 
水 碧(みどり)に 沙(すな)明(あきら)かにして  
兩岸に苔あり。 
二十五弦  夜月 に彈(だん)ずれば,
清怨(せいゑん)に勝 (た)へずして  
卻(かへ)り飛び來(きた)る。 

「帰雁(きがん)」と題されたこの詩では、
飛びゆく雁に語りかけつつ、
瀟湘の景色の美しさが詠み込まれています。



右上に雨が降っています。
建物の左上は、飛びゆく雁の群れのようです。


月が照り、岸辺には帆船が寄せてきます。
何とも風雅な水墨画の世界が、一つの向付に込められています。


つるりとした土肌も、この器の魅力のひとつ。


味わいある漢字は、海外の方にも人気です。
持ちやすいのでお土産にもおすすめです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


色絵牡丹文五寸
五客組 14,000円
(江戸幕末)
径約14cm・高さ約3cm
※完売しました

こちらは華麗な色絵の世界が五寸皿の上に広がります。


赤の絵付けにくどさがありません。
白と青が画面を一層引き立てます。


見込み部分、青と赤の牡丹が丸くおさまっています。
葉っぱの緑も2色遣いと、細かな工夫が。


牡丹のまわりに、ちいさな春蘭が咲いています。



牡丹にはつきものの蝶が、丸紋のように。
こっくりした色合いの金彩もいいですね。


この線描きの赤の部分がただベタだったら、
絵付けの品の良さが失われていたことでしょう。
両脇に咲く草花も優しげです。


ケーキをのせて、お茶の時間に。
薄手なので、洋食器とも相性が良さそうです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


色絵花鳥文蓋付き碗
2,800円
(江戸幕末)
径約11.5cm・高さ約9cm
※完売しました

最後にご紹介するのは、色絵の蓋茶碗です。
外の絵付けも素敵なのですが、蓋をあけると……


かぶが見込みに描き込まれています!


蓋にもちゃんとかぶが!
やっぱりかぶら蒸しを盛り付けるのが王道でしょうか。


赤かぶなのか、きちんと呉須で染付けています。
時代を江戸幕末としましたが、
呉須の感じから、もう少し古いかもしれません。


蓋も身もほぼ同様の絵付け。
黒っぽい呉須と赤のコントラストがいいですね。


どこかエキゾチックな絵柄です。


つがいなのでしょうか、向かい合った小鳥が可愛い!


こっくりとした赤と金。
呉須との色合いも絶妙です。


高台まわりを蓮弁文が囲みます。
真ん中に描かれているのは、宝袋でしょうか。

染付でなく、色絵でなされています。


蓋にも高台部分にも○×の繰り返しが。
この文様は古伊万里焼の上手のものに多いです。


こちらは蓋部分の花鳥文。
より小さくアレンジされています。


台形のように段を付けた形が持ちやすいです。
かぶら蒸しもいいですが、炊き込みご飯も美味しそう……。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

以上、お品物のご紹介でした。

虫も鳴きはじめ、秋の夜長を実感する頃です。
昔の器たちと、深まってゆく季節を楽しんでいただけたら。

お問い合わせはお気軽にどうぞ。
(吉祥寺PukuPuku西公園前店 0422-27-5345) 

次回の更新は、18日火曜日を予定しております。
どうぞお楽しみに。


西公園にも秋の訪れが。
(ムラサキシキブ)

0 件のコメント:

コメントを投稿

ブログ アーカイブ