お知らせ


2012年5月1日火曜日

<新入荷>図変わり銅印判中鉢・水滴・色絵小皿・染付小皿(以上、明治~大正)/染付6寸皿・なます皿(江戸中期・後期)/大蓋茶碗(戦前)/染付大皿(江戸幕末)


霜なくて曇る八十八夜かな 子規




皆様、こんばんは。

いつも当店のブログをご覧くださいまして、誠にありがとうございます。


本日は立春から数えて88日目、「八十八夜」に当たり、あと3日ほどで立夏という、春から夏に移る節目の日です。

「♪夏も近づく八十八夜…」と文部省唱歌『茶摘み』に唄われるように、 八十八夜からは新茶の摘み取りが盛んになり、特に八十八夜の日に摘んだお茶の葉は、古来より不老長寿の縁起物の新茶として珍重されているのですが、お茶の葉は、一度でも霜に当たるとダメになってしまうため、八十八夜の別れ霜」というような、遅霜が発生する時期、冷害を回避するような言葉も生まれました。


九谷庄三煎茶セット(大正~戦前、5,500円)
※完売しました

お茶の歴史は1200年にもなりますが、昔はお茶は高級品とされており、庶民が飲めるようになったのは大正時代からだといわれております。


梅とウグイズ文様煎茶セット(大正~戦前、4,500円)
※完売しました

お茶の新芽には前年の秋からひと冬越えて蓄えられた成分があふれており、特有の若々しい香りが失われないうちに製茶された一番茶は旨味のもとであるテアニンを豊富に含みます。


六歌仙図記念入り煎茶セット(大正~戦前の九谷焼、3,300円)

備前小急須( 大正~戦前、1,800円)※完売しました


ゆったりと寛いで一服…そんなシーンにふさわしいお品物を、吉祥寺PukuPuku西公園前店、中道通り店、国分寺の本店、古美術福重では、常時豊富に取り揃えております。


ただ今ですと、吉祥寺PukuPuku西公園前店には上写真のような、さまざま煎茶セットが充実しております。
ぜひお気に入りを探しにお越しくださいませ。


尚、明日、5月2日(水)は通常ですと、定休日を頂いておりますが、吉祥寺PukuPuku西公園前店、中道通り店ともに、営業いたします。
皆様のお越しを心よりお待ちいたしております!!
(※古美術福重は臨時休業




それでは本日も新入荷のお品物をご紹介してまいります!!


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本日最初にご紹介の品物は、図変わりの銅印判の中鉢でございます。




銅印判東京風景図中鉢
3,800円(キズ有り)
(明治後期)
径約19,5㎝・高さ約7
※完売しました
当時の東京の様子が三方、窓絵の中で臨場感あふれる構図で迫ってきます。

品川、…はじめて東京の街に降りたのが品川駅でした。


元々は、目黒川の下流~河口付近一帯の地域を指して品川と言ったようですが、江戸時代においては、東海道、江戸口の一番目の宿場町、品川宿として栄えました。

今や一大オフィス街を形成し、超高層ビルが東京湾沿いに、風を遮るように隙間なく林立する品川の、かつてののどかな風景が表されており、面白いです。

桜咲く隅田川。

今やスカイツリーがそびえ立つ隅田川の風景ですが、去年の今頃、浅草見物の途中に立ち寄った、土手沿いの長命寺の桜もちを思い出します。



こちらは八(津)でしょうか。


品川宿のはずれ、芝高輪との境に位置する丘をかつて「八ツ山」と呼んでいたそうです。

名前の由来については、この地に八つの岬があったためという説、八人の諸侯の屋敷があったためという説、かつての谷山(やつやま)村の一部だったことから「八ツ山」に転化したという説など、諸説あるようですが、定説はありません。

この山は江戸期に道路整備や目黒川の洪水復旧、護岸工事のために切り崩され、平地となってしまいました。

裏を返すと、花をあしらった唐草が3ケ所に。
残念ながら、1ケ所にニュウ(胎土にまで入ったヒビ)が見られます。

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東京風景つながりで、次なるお品物をご紹介します。


銅印判二重橋図水滴
1客 900円
(明治後期~大正)
縦横約4,5㎝×5,5・高さ約2
※完売しました


皇居の入口には皇居前広場側から見て、石で造られた手前の「正門石橋」と、鉄で作られた奥の「正門鉄橋」という2つの橋があります。


正門石橋
正門鉄橋(二重橋)

「二重橋」とは本来は奥の正門鉄橋の呼称で、木造橋時代に橋桁が上下二段に架けられていたことから、「二重橋」と呼ばれるようになったそうです。



現在の鉄橋は昭和39年(1964年)に架け替えられたもので、橋桁は二重ではなく、また、手前の現在の石橋は明治20年(1887年)の建造で、二重アーチ構造であることから、この石橋が二重橋であるとの誤認が多いようです。


 水滴としてはもちろん、お香立てとしてお使い頂いても。


側面に1ケ所、釉薬がかかっていない面があり、このようにして立てて焼成したと思われます。


その結果、裏面全面施釉、机の上を傷つけない配慮があります。

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続いて、江戸中期の古伊万里の染付6寸皿となます皿をご紹介します。


染付三方に宝尽くしと萩唐草文6寸皿
1客 5,500円
(江戸中期)
径約18,5㎝・高さ約3
※完売しました


藍の色が濃く、強いタッチで描かれた萩唐草がモダンな印象です。





花唐草、タコ唐草、萩唐草、みじん唐草、牡丹唐草、葉唐草、…唐草文様は江戸時代中期から流行し、現在でも大変人気があります。


こちらの「萩唐草、名称のいわれははっきりとしていませんが、花がなく、花唐草よりも大きめの葉が特徴です。

(木葉)
(巻物
 (宝珠

三方、窓絵内の宝尽くし文様は縁起の良い福徳を描くものとされ、早くから見られる絵柄です。


裏柄には古伊万里独特の流れるような唐草が周囲をめぐります。
高台内には江戸中期特有の二重角に渦福の銘。

こちら、在庫薄のため、お早めにどうぞ。

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染付なでしこ文なます皿
1客 2,800円
(江戸後期)
径約14㎝・高さ約4
※完売しました

四季を彩る花の種類に恵まれた、日本ならではの文様ではないでしょうか。


白抜きされたなでしこがふんわりと可愛らしい印象を添えます。


染付なでしこ文蕎麦猪口
8,500円
(江戸後期
径約8,5㎝・高さ約6,5
(見込み寿字、底は蛇の目凹形)
※完売しました

同じ手で蕎麦猪口も入荷しております。

ご一緒にいかがですか。

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 時代も絵柄もさまざまな蓋茶碗が充実の吉祥寺PukuPuku西公園前店。


続いてのご紹介は統制番号の入った大蓋茶碗です。




染付ねじり文蓋茶碗
1客 1,800円
(昭和戦前・京焼・統制番号有り
径約13㎝・高さ約9
※完売しました


「生産者表示記号」、通称「統制番号」、それは昭和16年(1941年)から戦後しばらくの間に生産された、経済統制を受けたやきものを指す言葉です。

この時代のやきものにはほぼすべて窯元を示す番号が付けられております。


高台内には統制番号、[京11]の凹印が付けられています。


こちらの洗練されたデザインが魅力的の蓋茶碗は藍の濃淡美しく、口縁部は輪花になっており、凝っています。


気持ち大ぶりなサイズも魅力的で、視覚的に訴えてくるシンプルなねじり文が大変モダンな印象です。


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続いてご紹介するのは、雰囲気の異なる可愛らしい小皿2種でございます。


アンティークの和食器なら、使い方次第で自由自在に、日々の食卓や料理を表現できます


吉祥寺PukuPuku西公園前店には色や絵柄、形に種類、実に多彩なアンティークの和食器がたくさん!!さらに、日々続々入荷しております!



色絵春蘭図小皿
1客 900円
(明治前期
径約10㎝・高さ約2
※完売しました


おしょうゆ入れや銘々皿にいかがですか。


小皿はこちらのような少し華やかな色柄のもので遊んでみてはいかがでしょうか。
色使いにご注目、 ピンク色が可愛いです!


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染付祥瑞文小皿
1客 900円
(大正
径約11,5㎝・高さ約2,5
※完売しました


やや深めの便利な小皿です。


口縁部は輪花となっており、さらに口紅(銹釉)が引かれて、丁寧な絵付けが施された全面を引き締めております。

祥瑞とは織物の地に使われた文様をそのまま器に描いた仕切りのある文様のことをいいますが、こちらはさらにその文様がねじられており、目を引きます。

見込みにはボタンでしょうか。

その周囲、白抜きされたモチーフが可愛らしいですね。


縁文様は裏面にかけて、ひとつとして同じ絵柄が重複せず、松竹梅に亀甲、七宝、卍つなぎが細かく描かれており、楽しめます。

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本日最後に江戸幕末の職人のセンスに脱帽な逸品をご紹介します。



 吉祥寺PukuPuku西公園前店内奥にて、底知れぬ存在感を放っております。


染付瓢箪と山葡萄図大皿
58,000円
(江戸幕末
径約40㎝・高さ約6
※完売しました

瓢箪の形の面白さを面で捉え、文様としてシンプルに表現しており、斬新な印象です。



勢いのある線描きと、ダミによる山葡萄が瓢箪と瓢箪の間を埋めております


山葡萄は秋の実り、すなわち豊穣の象徴です。



鍔縁状の縁文様の藍の分量といい、絶妙です。




瓢箪は吉祥文様として早くから文様化されておりますが、こちらのようにモダンにデザイン化されたものは珍しいのではないでしょうか。


仙薬の入った瓢箪を持ち歩きながら、人々を治療した道教の仙人の伝説に由来し、瓢箪は制魔、疾病の治め、神薬の象徴となりました。

裏柄には波濤文です。
高台内には「成化年製」

裏柄の波濤文は江戸幕末、天保期(1830年~1844年)を代表する地図皿等によく描かれるものですが、天保期は染付の色が薄いという特徴があり、こちらの皿の染付は色が濃く描かれていることから鑑みて、さらに時代は遡り、製作年代は江戸後期、文化文政期(1804年~1818年)ではないかと思われます。




和洋問わず、天地を気にせず、幅広いお料理にどうぞ。


おもてなしや大ご馳走の食卓にぴったりです。


何を盛り付けようか、イメージがふくらみます。


 藍の色の濃淡、デザイン化された瓢箪が面白い構図、さらに、いろいろな技法を駆使した職人の技が見事な、なかなか出会えない逸品ではないでしょうか。



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以上、お品物のご紹介でした。

いつもブログをご覧くださいまして、ありがとうございます。

次の更新は5月4日(金)となります。

今後も話題豊富に新入荷のお品物をいち早くご紹介してまいります。

どうぞよろしくお願いいたします。

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 本日は八十八夜ですが…
中道通りスタッフと「八十八夜というカフェバーに行ってきました!(偶然)
柑橘系のオリジナルカクテルと野菜料理に大満足な夜でした!

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お問い合わせはお気軽にどうぞ。

吉祥寺PukuPuku西公園前店
0422-27-5345


明日5月2日(水)は中道通り店ともに営業いたします!
※古美術福重は臨時休業です、お気を付けくださいませ

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