お知らせ


2012年5月22日火曜日

<新入荷>茶碗2種・小向付・印判小皿(以上、明治後期~大正/戦前)・染付蓋茶碗・色絵蓋茶碗/大なます皿(以上、明治前期)


皆様、こんばんは。

いつも当店のブログをご覧くださいまして、誠にありがとうございます。


先週末4日間のSALE期間中には、本店古美術福重・吉祥寺PukuPuku西公園前店・中道通り店各店に、ご常連様をはじめ、たくさんのお客様のご来店を頂きまして、まずは厚く御礼申し上げます。

はなまるマーケットをご覧になったというお声がけや、放送終了後に遠方から当店にお越し下さったお客様も多くいらっしゃいまして、歓喜の極みでございました。


季節は天地の陽気が満ち満ちて、わが店主宅ではポンカンの木に可憐な花が芳香を放っております。


年始にスタッフ一同感激した甘い甘い実を思い出します。

旧暦では昨日から卯月となり、万緑の季節、人々の装いも、藍と白のアンティーク和食器も、白がもっとも映えるこのときに、新入荷のお品物続々入荷中の3店舗に、皆様ぜひお出かけくださいますよう、スタッフ一同、心よりお待ちいたしております。


尚、誠に勝手ながら、本店国分寺の古美術福重は月曜定休に加えて、今月に限り、全火曜日を臨時休業いたします。何卒よろしくお願いいたします。

それでは本日も新入荷のお品物のご紹介です。


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本日最初に、興味深い印判の茶碗を2種、ご紹介します。


中央:1940年東京オリンピックのご飯茶碗
1客 700円
(昭和戦前)
径約11㎝・高さ約6
※完売しました


左右銅印判タンポポの綿毛文ご飯茶碗
1客 1,500円
(明治後期~大正)
径約11,5㎝・高さ約6
※完売しました


1940年(昭和15年)に東京で開催されることが予定されていた夏季オリンピックは、史上初めて欧米以外の有色人種国家で行われるオリンピック大会として、準備が進められていたものの、日中戦争の影響等から日本政府が開催権を返上、実現には至らなかったのですが、開催準備中には、東京を中心とした都市美観工事や、ホテル建築、国際的土産品の新製、職員への英語教育等が計画、実行され、政府からは延べ55万円に及ぶ補助金が出されたといいます。


そんな1940年の幻のオリンピックの茶碗が入荷しております。



東京市は1930年から返上までの間、およそ90万円以上の五輪関係費用を拠出、代わって決定したヘルシンキでの開催は1939年(昭和14年)9月にヨーロッパで第二次世界大戦が勃発したため、こちらも中止の憂き目に遭います。



高台内には岐阜県で焼かれた製品であることを示す統制番号が。

日本は第二次世界大戦での敗戦後、再びオリンピック開催地として立候補、東京での開催は「東京オリンピック」として1964年(昭和39年)に実現しました。

1940年の幻のオリンピックの茶碗は在庫薄のため、お早めにどうぞ。

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打って変わって、こちらはタンポポの花ではなく、綿毛のときをシンプルに大胆に文様化しており、大変モダンな印象です。



印判の継ぎ目がまた面白いですね。


見込みには環状松竹梅、口縁部には卍繋ぎです。

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続いても、愛らしいお品物をご紹介します。


梅図小向付
1客 600円
(昭和戦前)
径約6㎝・高さ約6
※完売しました


手のひらに収まる小ぶりなサイズ感も愛らしい向付です。



点と線によるシンプルな構成で、ここまで優しく愛らしい表情に仕上げた職人のセンスに脱帽です。



並べるとさらに可愛らしく、縦線がウェーブのように繋がり、動きを感じます。



濃淡を付けた藍の取り入れ方が洒落ています。

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図変わりの印判小皿が並ぶ吉祥寺PukuPuku西公園前店。

ある歴史的なエピソードが潜む、新入荷の一枚をご紹介します。


銅印判と吹墨カワセミ図印判小皿
1客 500円
(明治後期~大正)
径約13㎝・高さ約2,5
※完売しました


こちらの印判小皿に表されたふたつの家紋からお察しの通り、ある歴史的なエピソードとは大石内蔵助に関わりがあります。



仇討ちを恐れて厳重に守りを固める吉良方を欺くために、遊蕩三昧の内蔵助 の本心を試してみようと、一人の男が一本の掛け軸を持ち、山科へ出かけ、内蔵助がいつも通る、道端の茶店の親爺に、その軸に合った字を書いてもらうように頼みます。


そこへいつものように、酔った内蔵助が女たちに支えられて登場、茶店の親爺の願いを聞き入れ、独り奥の間でじっと見つめるその軸の絵には、濁った池に身を潜めている魚を狙っているカワセミが描かれており…、


その後、墨痕鮮やかに内蔵助により記された軸には、「濁りえの にごりに 魚はひそむとも などかわせみの とらでおくべき

濁り江に潜む魚を吉良上野介に見立て、狙うカワセミを己に引き当てての内蔵助の決意が表れていたわけです。

つい本音を漏らしてしまったことに気付いた内蔵助はすぐに家来に取り戻してくるように命じたものの、すでに掛け軸は人手に渡り、もし吉良側の手中にあったなら、あの仇討ちは成功していたかどうかとさえいわれており、こちらの一枚はそんな内蔵助の不覚のエピソードを象徴的に表しております。

右二つ巴は大石家の家紋
丸に違い鷹の羽は浅野家の家紋


忠義という道徳観念も内包した図変わりのこちらの印判小皿は在庫薄のため、お早めにどうぞ。

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続いては丁寧な描き込みが好印象の、明治前期の蓋茶碗を2種ご紹介します。

 染付蓋茶碗満載の吉祥寺PukuPuku西公園前店内


染付柿図蓋茶碗
1客 1,500円
(明治前期)
蓋径約10㎝・高さ約3
身径約11㎝・高さ約6,5
※完売しました



独特の形状も個性的な染付蓋茶碗です。

手にしっくり馴染む塩梅の高台。

高台周囲に配された文様は藍が美しく和みます。


立派に実った柿の実がひとつ、


またひとつと、愛らしく、


文様は蓋部分とつながり、柿の木に、実を目前に鳥が一羽。


蓋の高台内に描かれた葉がいいですね。

さらっと描いたような何気ない筆使いのようですが、藍の濃淡美しく、描き込みは丁寧です。


内部で飛び跳ねる、


麒麟も愛らしさを添えます。

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 色絵蓋茶碗・蒸茶碗等満載の吉祥寺PukuPuku西公園前店内



色絵丸に壽文と鳥図蓋茶碗
1客 1,500円
(明治前期)
蓋径約11,5㎝・高さ約3,5
身径約12,5㎝・高さ約6,5


独特な色合いが華やかであり、個性的な色絵蓋茶碗です。




鳥が飛ぶ、ほのぼのとしたタッチで描かれた自然の情景と、寿文の重厚な豪華さが対照的な面白い文様構成です。




内部の文様にも金彩を施してあります。

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色絵なます皿・小皿等満載の吉祥寺PukuPuku西公園前店内


色絵三方窓絵に松竹梅と鶴図大なます皿
1客 3,800円
(明治前期)
径約18㎝・高さ約6

※完売しました


本日最後にご紹介の品物は繊細な絵付けもさることながら、大ぶりなサイズ感が珍しい色絵大なます皿です。



見込みに大胆に描かれた花文様が目を引きます。





赤絵が絶妙なバランスでアクセントとなった縁文様は、白地をうまく生かした三方窓絵内に松竹梅に鶴が2羽、繊細に描き込まれており、どんなお料理も受け止めてくれそうです。


高台は施釉されており、卓上を傷つけない配慮が見られます。


高台内に銘


裏柄はこちらのように控えめで可愛らしく、飽きません。


たっぷり深さがあるので、汁気のある煮物やサラダ、ミニ丼ぶりに、和食はもちろん洋食にも何でもお任せの大変便利な大なます皿、おもてなしの際にも活躍してくれます。

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以上、本日のお品物のご紹介でした。

いつもブログをご覧くださいまして、ありがとうございます。

次の更新は5月25日(金)となります。

今後も話題豊富に新入荷のお品物をいち早くご紹介してまいります。

どうぞよろしくお願いいたします。


私の深夜食堂、長男堂。


お問い合わせはお気軽にどうぞ。

吉祥寺PukuPuku西公園前店
0422-27-5345


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