お知らせ


2012年4月6日金曜日

<新入荷>江戸中期~後期、古伊万里の染付7寸皿・小向付・鉢、幕末伊万里の染付向付3種・6寸皿・7寸皿・色絵変型皿


皆様、こんばんは。
いつも当店のブログをご覧くださいまして、誠にありがとうございます。

昨夜、帰宅途中の五日市街道沿いの稲荷神社の境内の桜がほぼ満開で、
思いがけず、一瞬の夜桜に出会えました。
同じく五日市街道の武蔵野中央交差点も、桜が見ごろを迎えております。

(色絵桜に御所車図9寸皿、8,500円、明治前期、径約24,5㎝・高さ4㎝)
※完売しました
明治の文人、徳富蘆花は著書『自然と人生』の中で、春の武蔵野の雑木林を「春来たりて、淡褐、淡緑、淡紅、淡紫、嫩黄(どんこう)など和らかなる色の限りを尽くせる新芽をつくる時は、何ぞ独り桜花に狂せむや。」と表現し、新緑の林の美しさは桜に勝ると賞賛しましたが、まさに今、「清明」の頃の風景だったのではないでしょうか。

(今朝の西公園)

また、この時期、華麗に空を横切っていく燕(ツバメ)ですが、
ただ今、吉祥寺PukuPuku西公園前店には、
そんな燕をモチーフにしたと思われるお品物が入荷しております。
暖かい東南アジアで冬越ししたつばめは、
春になると数千キロの旅をして、日本へ帰ってきます。


鳥の中でも飛行能力が高く、高速で飛んだり、空中でぱっと身を翻して、
方向転換する「燕返し」もお手のものです。

(色絵ツバメと粟図7寸皿、3,800円、明治前期、径約21,5㎝・高さ4㎝
※完売しました
南から渡ってしばらくすると、燕は泥や枯草を運び、
建物の軒下などに巣を作りますが、
家に巣を作るのは、カラスなどの天敵から身を守るためだとも。


日本では昔から「燕が巣をかけると家に幸せが訪れる」という言い伝えがあり、燕の巣は大事に扱われてきました。

(燕図蒔絵椀、10客と共箱のセット:6,000円、明治時代、径約11㎝・高さ8,5㎝ 
(※完売しました)

彼らが穀物を食べずに虫を食べてくれる益鳥として、
人々に親しまれてきたからかもしれません。
季節が巡り、春になると再び戻ってきて、なかには同じ巣を使うものも。
同じ燕に再会できたら、それは素敵な奇跡ですね。
…閑話休題、それでは本日も新入荷のお品物をご紹介してまいります。


ただ今、吉祥寺PukuPuku西公園前店には、
江戸中期から後期の時代のお品物が大変充実しております。
とりわけ目を引く、江戸中期、古伊万里の染付7寸皿をご紹介します。



染付菊図7寸
16,000円 
(江戸中期)
径約20cm・高さ約3,5cm
※完売しました
のびのびと描かれた菊の構図が印象的な上手ものです。

はみ出さんばかりの藍の色が迫力のある菊の花を引き立てます。
高台内には上手ものとして目を立てて焼いた跡が。
裏柄には二重線にダミを入れた唐草が、皿の周囲の全面を覆っています。
口縁部は輪花となっており、深さもあります。
菊がモチーフの器でコーディネートしてみました。

モチーフが同じでも、このように豊かなバリエーションでお楽しみ頂けます。
(上から時計回りに、白磁陽刻菊図なます皿、染付菊図7寸皿、
染付菊図蓋茶碗、白磁菊花形猪口

江戸時代という安定した社会の中で園芸が流行り始め、
草花の鉢植えの代表として菊の栽培が盛んになり、
『正徳の菊』と呼ばれるほどのブームがあったようです。

まさに正徳年間(1711~16)をはさんだ17世紀末から18世紀に、
菊が多く描かれ、文様化が進んだといわれております。

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お酒に合うこと間違いなし!
江戸後期の古伊万里の染付小向付が入荷しました!
今宵、花を愛でながら一献、そんな時用にいかがですか。



染付竹とトンボ図小向付
1客 4,500円 
(江戸後期)
径約6cm・高さ約5cm
※完売しました

トンボは不滅と再生を象徴する生き物とされています。


トンボは動きが敏速で、前にしか飛ばない、肉食であるといった象徴から、
武士の間で、「勝虫(かちむし)」、「勝軍虫(かちくさむし)」と呼ばれ、
武具の文様としても尊ばれていました。

しっかりとした高台は安定感があり、持ちやすく、手になじみます。
薄づくりに仕上がっているので、口当たりも良さそうです。

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大変凝った作りの、江戸後期の古伊万里の染付鉢が入荷しました。


染付捻文に窓絵山水図盃洗
1客 16,000円 
(江戸後期)
径約20cm・高さ約9cm
※完売しました

こちらは、鉢のように見えますが、実は盃洗だと思われます。
江戸後期くらいまでの盃洗はこのように脚がない形で、
脚が付き出すのは幕末以降になってからのようです。

こちらのような深めの鉢に、赤身のお刺身など、
色鮮やかに大胆に盛り込んでみてはいかがでしょうか。
口縁部は鍔縁で輪花と凝っております。
見込みの山水図が可愛らしいです。
藍の色の濃淡も見事です。


縁文様は捻文に窓絵が組み込まれ、
単純な山水図が洒落た面白い表情を醸し出しています。
また、縁部は輪花となっており、
さらに鍔縁の部分には墨弾きの技法が使われ、
細く白い曲線が小気味いいリズムを奏でています。



見込みの山水図に帆かけ船が描かれていることから、
海辺あるいは湖辺の風景がモチーフになっているのでしょうか、
高めの高台には波文様と洒落ております。


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続いては、 江戸時代は幕末の向付を3種、ご紹介してまいります。
小鉢としてもお使い頂けるサイズです。



染付線描き草花図向付
5Pセット 14,000円 
(江戸幕末)
径約8,5cm・高さ約6cm
※完売しました
デザイン化された花など、洋食器を思わせます。
口縁内部には雷文、見込みには環状松竹梅の描き込みが。

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染付線描き花と唐草図向付
5Pセット 14,000円 
(江戸幕末)
径約8,5cm・高さ約6cm
※完売しました
花と唐草図は絶妙なバランスで、モダンにアレンジ&デフォルメされており、
先のお品物同様、線に乱れがなく、丁寧に描かれております。
先のお品物同様、口縁内部には雷文、
見込みには環状松竹梅の描き込みが。

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染付人物図向付
5Pセット 9,000円 
(江戸幕末)
径約8cm・高さ約6cm
※完売しました
ぐるり一周すると、大木の下に集った三人物の、
和気あいあいと談笑する様子がほのぼのと伝わってくるようです。
しっかりとした作りで安定感もあります。

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ただ今、吉祥寺PukuPuku西公園前店では、江戸幕末のお皿も大変充実して、様々にお品物を取り揃えております!

それでは幕末伊万里の、鳥をモチーフとした染付皿を2種、
続けてご紹介してまいります。


染付鳥が二羽図7寸皿
  6,500円 
(江戸幕末)
径約20,5cm・高さ約3cm
※完売しました
デザイン化された花鳥文が面白いですね。
裏返すと、高台内には上手ものとして目を立てて焼いた跡が。

口縁部は輪花となり、また、墨弾きの技法が使われ、
細く白い曲線がさらに愛らしさを引き立てます。


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染付鳥図6寸皿
  4,500円 
(江戸幕末)
径約17cm・高さ約4cm
※完売しました


引き続き、可愛らしい表情の鳥が主人公のお品物をご紹介します。
深さがあるので、鉢としてもお使い頂けます。


白地を生かした構図が女性的で、洋食器としても使えそうです。
しかも、薄くて、軽いです。
小鳥のさえずりが聞こえてくるかのようです。
星座が愛らしいアクセントになっています。
縁文様も独特の世界観です。
高台内には上手ものとして目を立てて焼いた跡が。
裏柄も可愛らしいです。

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本日最後にご紹介するお品物は、江戸幕末の豪華な変型色絵皿です。
左奥にはあの線描き角皿が。

色絵鶴と松図変型皿
  22,000円 
(江戸幕末)
縦横約30×33cm・高さ約4,5cm
※完売しました
藍と赤と金の3色で、どこまでも緻密に描かれた絵付けの上手ものです。


色絵では、こちらの縁文様に見られるような赤地に、
羊歯(しだ)状の唐草文を描いたものが幕末から多くなります。


松と鶴は中国の影響で、よく組み合わされて描かれますが、
こちらはその配置の妙に脱帽です。
さらに、鶴は家紋で多く見られるような、花とドッキングした形に文様化されていおり、より華やかな印象に仕上がっております。


縁文様の羊歯(しだ)状の唐草文が両側面においては白く抜かれており、変化のあるアクセントとなり、さらに口縁部には金が施されております。



裏柄には表面で描かれたような、文様化された鶴と、
龍の一種でトカゲに似た雨龍が可愛らしさを添えます。

雨龍とは実に正体が曖昧な存在で、その発祥は中国であり、
諸説ありますが、
龍となる前の幼龍、つまり龍の子として解釈して良いのかもしれません。


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以上、お品物のご紹介でした。
いつもブログをご覧くださいまして、ありがとうございます。
次の更新は4月10日(火)となります。
今後も話題豊富に新入荷のお品物をいち早くご紹介してまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。


お問い合わせはお気軽にどうぞ。
吉祥寺PukuPuku西公園前店
0422-27-5345

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