お知らせ


2011年6月20日月曜日

<新入荷>色絵八寸皿・色絵のぞき・染付小皿など


皆様お元気ですか?


梅雨模様は相変わらずですが、日がすっかり長くなりましたね。19時ごろでも街がまだ明るく、夕暮れ時の人通りもひと月前より随分とあるような気がします。
週末の中道通りも雨の合間をぬってたくさんの人で賑わっていました。写真は、昨日の日曜向かいの西公園で、シャボン玉を吹いている女の子がいたので、撮らせてもらったもの。撮影しておいてなんですが、シャボン玉がデジカメで撮れるとは思っていませんでした。なので、とても嬉しい一枚です。
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さて、商品のご紹介です。
今回も多彩な器が集まってくれました。


・色絵 鳳凰と菊紋八寸皿 
明治前期 径約25 高約4.5cm・4,500円
※完売しました

まずはあでやかな色絵の八寸皿です。
濃い藍の上にたっぷりとした赤と緑の釉をのせ、金彩を施して、つがいの鳳凰と咲き誇る菊を描いた、まさに「豪華絢爛」な器です。 


裏はすっきりとした絵付けです。肌がつややか。



見込みには活け花に舞い寄る蝶が。 葉に緑とやや青がかった緑を使っているのが見えますでしょうか……?

仲良しの鳳凰です。なんとなく尾羽根のラインがハートマークに見えてしまいます。


花火のような菊です。縁取りの雷紋もこってりしています。
お肉料理やかぶと焼きなど、メインデッシュをのせて、食卓に彩りを与えてくれる一枚です。


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・色絵 牡丹・山水図のぞき 
江戸幕末 径約4,5cm 高約5cm・1,800円
※完売しました

こちらも豪華な色絵ののぞきです。お醤油など調味料を入れるのに使っていましたが、今なら日本酒を注いだり、ショットグラスにしても良いですね。


ころり、とした形も可愛らしいです。
内側の絵付けも丁寧です。


牡丹と山水がモチーフのこののぞき、牡丹の面は花をメインにするのではなく、

「牡丹者花之富貴者也」 
牡丹は花の富貴なる者なり

と宋の文人・周敦頤(しゅうとんい)の言葉で花をあらわしています。にくいです!


青い山水が、カラフルなこののぞきに、落ち着きを与えています。
全体的に、とてもセンスのある器です。

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・染付 かきつばた図六寸皿 
江戸中期 径約18cm 高約3.5cm 5客組 48,000円
※完売しました


お次は今の季節にぴったりの、かきつばた図の六寸皿をご紹介します。
江戸中期ですので18世紀初頭の頃のもの。立派な古伊万里、です。


五客勢揃いではわかりにくいかと思い、2つ撮ってみました。柄行がとても素敵です。


ところで「あやめ」、「かきつばた」、「花菖蒲」、「菖蒲」はそれぞれ全く別の植物、というのは皆様ご存知でしょうか?大別すると以下のようになります。


「あやめ」=アヤメ科。渇いたところに生える。花に網目(=綾目・あやめ)の模様がある。
「かきつばた」=アヤメ科。水中や湿地に生える。花に網目の模様はなく、白い斑紋がある。
「花菖蒲」=サトイモ科。湿地に生える。花に網目の模様はなく、黄色い斑紋がある。
「菖蒲」=サトイモ科。水中に生える。花は穂のようで地味。葉に強い香りがある。

ややこしいですね。
「いずれはあやめかかきつばた」ともに美しさに優劣つけがたいと同時に、見分けにくいもの同士、ということでこの二つは並べられたのだとか。


……この六寸皿の根元には波が見えるので、つまり水中のかきつばた、ということになります。


裏はすっきり。江戸中期の古伊万里独特の唐草があしらわれています。清々しいすがたです。



前出の八寸皿と同じく、こちらも花の周りをはらはらと蝶が舞っています。
背景は初夏のすっきりとした青い空と白い雲。


かきつばたの根元の波も秀逸です。呉須の濃淡の美しさも勿論ですが、主線で描かれた岩と、青海波の向こうにぼんやりと霞む波も美しいです。



ちょっと斜めの角度から。
背景の雲がなかったら、波の濃淡がもっと濃かったら、とほんの少しの違いでこの絵柄は凡庸なものになってしまいます。これを描いた職人さんのデザインセンスは凄いです。


ちなみに国宝「燕子花(かきつばた)図屏風」(根津美術館蔵)を遺した尾形光琳は、ちょうどこの五寸皿が作られた頃、活躍した人でした。一枚のお皿からも、当時の文化の洗練を垣間見ることができます。 


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・染付 唐草と七宝紋小皿 
明治後期 径約11,5cm 高約2.5cm・800円
※完売しました


4点目は楚々とした小皿を。洋皿にも合わせやすい、とってもモダンなデザインです。



裏もすっきりとしています。「鳳樹衝文来造」の文字があります。窯元でしょうか?


側面の花唐草も優しい水色です。こちらもとても肌がつややかな器です。


七宝紋も花を集めたようで豪華です。でも、色合いが優しくくどさを感じさせません。


お菓子をのせてもいいですし、玄関の鍵置き、アクセサリー入れなど、食器以外にも用途がありそうな小皿ですね。


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・印判 図変わり蛇の目図小皿 
明治後期~大正 径約11cm 高約2.5cm・700円


最後に、この梅雨の時期にちょうど良い、蛇の目傘の図柄の小皿をご紹介します。


緑色が印判らしくて素敵ですね。思わず水羊羹をのせたくなります。


「♪蛇の目(じゃのめ)のお迎え嬉しいな♪」のあの蛇の目傘の図柄です。同心円を重ねた様子が、ヘビの目に似ていることからこう呼ばれているのだとか。
葉は柳です。枝垂れがかった風情も良いですね。
以上、商品のご紹介でした。

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最後に、ひと月まえに新緑をご紹介した西公園のイロハカエデが実をつけていたので、お写真を。まさにプロペラ!風にのって飛んでゆくところをぜひ間近で見たい!と思うのですが……。
湿気をはらう、涼風が待ち遠しいですね。

次回更新は23日の木曜を予定しています。どうぞお楽しみに。

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