お知らせ


2011年10月18日火曜日

<新入荷>染付千鳥図なます皿五客組・染付たこ唐草文長角皿・染付いちょう図徳利


昼間と朝晩の寒暖の差が激しい今日この頃ですが、皆さま風邪など召されていませんか?今を二十四節気では、露が冷たく感じられる頃、「寒露(かんろ)」と言うそうで……。ウールの服がちょうど良くなってきましたね。
上は西公園のヤマブキの実です。春の黄色いお花も素敵ですが、つややかな黒い実も秋らしく、見ていると和みます。

さて、今回も新しく入ってきたお品物の紹介です。今回は染付で面白いものがありました。

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・染付 波千鳥図なます皿 五客組 13,000円 ※四客ノミホツあり
(江戸後期) 径約14.5cm・高さ約4.5cm
※完売しました


以前も千鳥の絵柄のものをご紹介いたしましたが、今回もなます皿を!
デフォルメされた千鳥とは違った、海鳥らしい千鳥です。


江戸後期のものらしく、白磁と呉須のバランスが良い染付です。


裏側はシンプルに白、です。なめらかな肌ですね。 


波千鳥は本来冬の絵柄です。
確かに、白が基調の器からは澄んだ磯の空気が伝わってきそうです。


「波+千鳥」はお約束の組み合わせです。
雁のようにも見えますが、雁は月やアシ原と一緒になることが多いです。


波の立体感や波濤のしぶきが、濃淡を活かした波で表現しています。江戸期の染付の良さが伝わってきます。

縁の絵付けは波濤……。やわらかな曲線が輪花のラインとあって、華やかさを増しています。
鉄釉の縁取りも白磁を引きたてますね。


気にならない程度ですが、五客組のうち四客、針でつついたようなノミホツがあります(直径5ミリの黄色いシールを近くに貼っています)。
気になる方は店頭でご確認いただければ幸いです。
ノミホツを鑑みまして、五客で13,000円と低めのお値段にいたしました。


すき焼きや、海鮮鍋の取り皿にしても素敵です。食べ終わった後に現れる冬の海と千鳥の組み合わせ……。大勢で楽しめる器です。


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・上 染付 たこ唐草文長角皿 4,500円
(明治前期) 径約20cm・高さ約3.5cm
※完売しました
・下 染付 たこ唐草文船形皿 3,800円
(明治前期) 径約20.5cm・高さ約3.5cm
※完売しました


人気のたこ唐草の染付のお皿をご紹介します。
何を盛り付けようか、想像するとワクワクするようなお皿です。



まずは長角皿からご紹介いたします。


オーナー曰く「切込(きりごめ)焼のものかも」とのこと。
前々回、東北の窯元「長沼(ながぬま)焼」の紙刷印判のものをご紹介いたしましたが、切込焼も東北の窯元です。現在の宮城県加美郡(仙台から北西の奥羽山脈寄り)にあった窯で、江戸後期に栄えました。伊達藩への献上品も焼いていたのですが、明治の終わり頃には絶え、現在町おこしの一環として復興しているのだとか。伝世品も少なく、稀少価値があります。



裏もしっかりしており、良い上がりです。
切込焼は伊万里と比べても遜色のない出来のものも多かったとか。
こちらも白い肌地が綺麗ですね。


こちらは見込みの絵柄です。
おそらく藤の花の意匠と思われますが、白泥を重ねて、上品な仕上がりになっていますね。


最近はたこ唐草の器とご縁があります……。
このたこ唐草はぐるぐると目がまわりそう。



「お魚がのせられそうなお皿ありませんか?」とお声をいただくことが多いのですが、こちらならば!と思ってしまいました。


品格のある、素敵な長角皿です。
お料理をのせても、ちょっと飾っておいても素敵な一品です。

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舟形のお皿のほうも。
卵焼きをのせたくなります。


上と下、絵柄は一緒なのですが、微妙に絵付けの感じが違うのがお分かりいただけますでしょうか?



上の絵付けは筆に強弱がありますが、下は一定の力で描いた感じですね。
たこ唐草文も雰囲気が大分違います。
同じ窯元で複数の職人が一緒に絵付けをしていることが多いので、こういうことがままあります。


ちなみに右から松竹梅、となっています。梅は枝垂れ梅にも見えます。どちらが正面になっても気にならない、巧い絵付けです。

下のたこ唐草をクローズアップしてみました。明治期のものらしい、あっさりしたたこ唐草です。

 

外側には水龍(みずりゅう)が。
雨を降らしてくれるかわいい龍なんですが、これはちょっと海老みたい……。


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・染付 いちょう図徳利 800円
(昭和戦前) 径約6cm・高さ約14.5cm
※完売しました



最後に今の時期にぴったりの、いちょうの絵柄の徳利をご紹介します。
学生時代、秋の景色といえばイチョウ並木でした。葉っぱの黄色と澄んだ空の青が爽やかで、教室に戻るのがもったいなかったおぼえがあります。


1、2、また1、2と縦のラインが繰り返し、いちょうの葉と銀杏がリズミカルに3組配置されています。


つるりとしたライン。どんな人にも持ちやすい大きさです。


「中山」?でしょうか。後ろに文字が入っています。




高・中・低と音符のように葉と銀杏のペアが並びます。
酒の肴にぴったりの銀杏……。炒って塩を振ったりバター焼きにしたり……。おでんに入れるのも美味しいです。食べ過ぎには注意ですが。


電子レンジでの熱燗も大丈夫!お酒好きの方へのプレゼントにいかがでしょう?


ちなみに今回、徳利の「はかま」も4種類入荷いたしました!徳利の着せ替えをお楽しみいただければ。こちらは径約8cm、高さ約4.5cmと、一合徳利にはちょうどのサイズです。(300円)※完売しました


ちょっと趣向を変えて枡型を。持ち手が松かさにくりぬいてあります。高級感がありますね。(径約8cm・高さ約5cm 500円)※完売しました


こちらは低め。暗めの木の色に存在感があります。(径約8cm・高さ約2.5cm 500円)
 ※完売しました


これは二合徳利用ですね。いちょう徳利がお風呂に入っているみたいなんですが。(径約9cm・高さ約7cm 500円)
 ※完売しました


いちょう徳利はこちらの箱に入って出てきました。区分けもしっかりしていて、道具入れなどに使いやすそうな木箱です。


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以上、お品物のご紹介でした。


またまた西公園の草むらから。イヌタデの赤い花穂です。「あかまんま」と呼んでおままごとに使われた方もいらっしゃるのでは?エノコログサ(ねこじゃらし)との組み合わせが可愛いですね。

次回の更新は21日金曜を予定しています。また新入荷のお品物をご紹介できれば、と思っております。皆さまどうぞ、お体に気をつけてお過ごし下さい。

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