皆さまこんにちは。ブログの更新を月・木から火・金に変えて最初のお届けです。
三連休はいかがでしたか?天候に恵まれ、秋の休日を満喫されたのでは……。吉祥寺も人手が多く、お店にも沢山のお客様にお越しいただきました。
今日は連休明けで中道通りも落ち着いています。西公園は連休初日フリーマーケットが開かれ、大賑わいでした。今朝はムラサキシキブがほっとしたように、丸い実をつけていました。
さて、今回も新しいお品物のご紹介です。今回更新日も変え、内容もかなり充実させてお届けしたいと思います。
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・上 印判 象図小皿 3,300円
(大正) 径約13.5cm・高さ約3cm※完売しました
・下 銅印判 チドリ図小皿 1,500円
(明治後期~大正) 径約11cm・高さ約3cm
※完売しました
珍しい絵柄の印判皿が入荷いたしました。
人気のある千鳥の絵柄のお皿と、珍しい象の図柄のお皿です。
千鳥の絵柄はかなり変わったパターンです。
骨董品には珍しい象の絵柄のお皿です。
全体的に優しい色合いで象がデフォルメされて描かれています。
とても可愛らしいお皿です。
秋の野菜を使ったキッシュやケーキなどの取り皿に使ってみてはいかがでしょうか。
ロールケーキをのせてみました。
ケーキのサイズにもピッタリでした。
色合いも優しいので、大学いもやスイートポテトなどいろいろなものものせてみても良さそうです。
飛んでいる千鳥の後ろにストライプ模様が描かれていて、デザインが凝っているお皿です。
櫛に刺したぎんなんや甘栗などを盛ってみても良さそうです。
自由に飛び回る千鳥とたっている波が描かれていてとても動きを感じる絵柄です。
象のお皿を横から見るとこんな感じです。白くて丸みを帯びているのでやさしい感じがします。
千鳥とストライプのお皿です。
横から見ると少し歪んでいるのもなかにはありますが、普段使うには問題はありません。
後ろもしっかりと作られています。
右が象の絵柄のもので、左が千鳥のお皿です。千鳥のお皿は青いラインが入っています。
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・紙刷印判 輪花みじん唐草文七寸皿 3,800円
(明治前期) 径約22cm・高さ約3.5cm※完売しました
お次はみじん唐草の七寸皿です。
こちらは探されている方も多いのでは?今回はかなり多数の入荷です。
以前にも正円の同様のお品をご紹介しましたが、こちらは輪花の縁になっていて、より華やかな雰囲気です。
白い縁が清潔感を出しています。
裏はおなじみの唐草。勢いのある絵付けです。
松竹梅の丸文もしっかりと刷られています。
みじん唐草もくっきり。なかなか良い上がりですね。
パスタや卵料理など洋食をひきたててくれそう……。
餃子をぐるりとのせても良いかも?
何枚あっても重宝する、おすすめの器です。
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今回ちょっと特集を。
味わいのある、東北の窯元の器たちです。
吉祥寺PukuPukuでは伊万里や瀬戸の器を多く扱っているのですが、それとはやや違った風合いの器が何種類も入ってきました。
東北の磁器の窯元では福島の会津本郷焼が有名ですが、上の器を見た骨董通のご常連さん曰く向付以外は「長沼焼」のものだとか。
「長沼焼」は現在の福島県須賀川市で、幕末から明治にかけて栄えた窯元で、昭和初期には絶えてしまったとのこと。他の窯元では見られないような紙刷りのものが多いそうです。
それでは、いくつか分けてご紹介します。
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・上 長沼焼 紙刷印判 見込みと五方に丸紋 五寸皿 900円
(明治前期 径約15cm・高さ約3cm)
※完売しました
・下 長沼焼 紙刷印判 桜花図 なます皿 1,300円
(明治前期 径約14cm・高さ約3.5cm)
※完売しました
取り分け皿に使いやすい五寸(15cm)の大きさのお皿から。
染付と紙刷をあわせた五寸皿と、浅めのなます皿です。
通常の磁器よりもくすんだ色合い。
長沼焼の土は、益子焼にも用いられました。
1枚だけ、五寸皿の後ろにこんな書き込みが!
「ハアイナ シフシム」? 屋号でもなさそうです。一体なんなのでしょう……。
独特の趣がある紙刷印判。なかなか工夫の凝らされたデザインです。
染付を組み合わせています。
雲が広がるようなだみの青が優しいです。
五寸皿の紋を拡大してみました。松竹梅の変則的な組み合わせにも見えます……。
こちらも絵柄がとても素敵です。
桜の花がモチーフですが、構成に妙があります。
桜は梅の花と同様、五弁のお花で表されますが、花びらの先に v と切れこみが入っているのです。
見込みに二重に桜を重ねています。
そしてその外側も桜花の意匠。こちらは八弁の花です。
ふわふわの綿毛?松の葉にも見えますが、丸い紋を入れ空間を更に優しく演出しています。
陶器の器とも相性が良さそう……。
珍しさ、デザイン性の高さもありながら、食卓で活躍してくれる器でもあります。
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・上 長沼焼 紙刷印判 見込みと四方に牡丹図 四寸皿 800円
(明治前期 径約12.5cm・高さ約3cm)
※完売しました
・下 長沼焼 紙刷印判 見込みと五方に梅花文 四寸皿 800円
(明治前期 径約12cm・高さ約2.5cm)
※完売しました
素朴な可愛らしさのある小皿のご紹介です。
放射状に用いられたお花のモチーフで、店頭でも女性のお客さまに好評です。
梅花文のお皿の方がやや薄手で、深さがあります。
牡丹図は高台が厚めのつくり。
両方とも「重ね焼き」という技法を使っています。
見込みのまわりが素焼き状になっていますのがわかりますでしょうか?
窯の中で何枚も重ねて焼き、器同士がくっつかないよう、重なる部分にわざと施釉しないのです。
牡丹に一羽の蝶がひらひらと。
見込みの絵を囲むように素焼き部分が。
外の放射文も見込みと同じ意匠です。紙刷特有の途切れたような線が魅力的ですね。
こちらが梅花文のもの。タイル状の藍の部分と梅の花の白い部分のコントラストが良いですね。
縁も藍をかけてあります。
白と藍の清々しさを感じる一枚です。
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(明治前期 径約7cm・高さ約6cm)
※完売しました
・下 長沼焼 紙刷印判 唐子と紅葉図 四寸皿 700円
(明治前期 径約12cm・高さ約3cm)
※完売しました
特集最後は向付とやや深めの小皿。
向付は今でも健在の会津本郷焼のものです。
もともと会津本郷焼は、瀬戸で修業をした長沼焼の陶工が会津藩に招聘されて興った窯なので、密接な関係があったようでした。
お皿の高台まわり、藍がちょんちょんとついているのが見えますでしょうか?これは、重ね焼きをした際に下の器の藍がついたからです。
先ほどまでの器とは違う、これまた変わったデザイン。
ちょっと一昔前の少女漫画の効果のような……。
丸のなかにかがんだ唐子(=中国の子ども)がいます。
パンダのような結った髪も可愛いですね。
シャボン玉のなかにいるようです。
点描で紅葉!
広島銘菓、もみじまんじゅうをぜひのせたい器です。
縁の藍がお料理を引き締めて見せてくれます。
重ねやすいので、収納にも困りません。
向い合せになったのぞき牡丹。
こんな風に、丸紋などのふちから半分だけ姿を見せる意匠を「のぞき~」と呼びます。「のぞき梅」「のぞき桜」などなど。
幾重にも重なった藍のラインが波紋のようです。
この縁取りもなかなか珍しいのでは?
唐子のお皿とカップ&ソーサーにしてみました。
ほうじ茶を淹れたら似合いそう。紅茶やコーヒーなど、ブラウンが合う器です。
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・色絵 千鳥図向付 500円
(大正 径約8.5cm・高さ約6.5cm)
最後に、もう一つ千鳥の器のご紹介です。
(大正 径約8.5cm・高さ約6.5cm)
※完売しました
最後に、もう一つ千鳥の器のご紹介です。
明るい色合いが楽しい向付です。
色絵部分は手描きですが、青部分は銅印判によるもの。
高台部分、銘は「富貴長春」ではなく「富貴長生」……。これはこれでおめでたそうですね。
見込みの松竹梅文と、縁も銅印判です。上品な水色が、縁の明るい金とあわさって軽やか。
この向付、なかなか大胆な絵付けです。
波が直接あしらわれた千鳥と、格子が入った千鳥……。
以下、続けて絵柄をご紹介。
まるでクリスマスカラー。緑と赤の大胆な波。
波の向こうに松が続き……
日の出と千鳥が姿を見せます。
お湯呑みにしても良いですが、茶碗蒸しなどのお料理や、アイスクリーム、ヨーグルトなどデザートをよそっても楽しい向付です。
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以上、新入荷のお品物のご紹介でした。
今回特集+αのご紹介でしたが、いかがでしたか?今後もより充実した内容になるべく工夫していきたいと思います。こんな器が見たい、などリクエストがありましたら、ぜひお寄せください!
次回更新は14日金曜を予定しております。どうぞお楽しみに~。
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