お知らせ


2012年10月16日火曜日

<新入荷>丸紋長皿・瑠璃釉五弁花鉢・盃洗・盃台・十客組七寸皿(全て江戸幕末)・染付振り出し(明治前期)


朝晩の冷え込み、という言葉が頻繁に聞こえるようになった
今日この頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか?


中道通りではキンモクセイの薫りがほのかに。
薫りも素敵ですが、お花も星屑のようで、
この季節の良さをより深めてくれる樹です。

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6月から定休日をなくした吉祥寺PukuPuku西公園前店・中道通り店、  
そして国分寺の本店、古美術福重は 
皆さまのお越しをお待ちしております。   

また国分寺の本店、古美術福重は
これまでと同じく月曜定休を頂きますが、  
勝手ながら、10月の全火曜日を臨時休業いたします。    
(古美術福重:042-327-3444)  

何卒よろしくお願いいたします。  

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街ゆく人々の装いに、暖かいウールを見かけるようになりました。
西公園の草むらにも、暖かそうなススキの穂が。

吉祥寺PukuPukuの店内にも、
この季節の豊かさを更に増してくれそうなお品物がございます。

それでは、お品物のご紹介です。

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瑠璃釉に色絵丸紋楕円皿
五客組 29,000円
※1客バラもあり 5,800円
(江戸幕末)
長径約20.5cm・高さ約3.5cm
※完売しました
最初に風変わりな楕円皿ご紹介をご紹介します。
藍の地に金彩が映え、高級感がある器です。


両端がやや反りあがった独特のかたち。
波紋が広がったような縁のデザインも面白いです。


丸紋に山水図がまとめられています。
朱くたなびく雲が良いアクセント。
それぞれ朝焼けと夕焼けを描いたのでしょうか。

絵柄が上下どちらも正面になる絵付けですので、
正式な席でも気兼ねなく使えそうです。


ちなみに一枚、右左同じ風景が描かれたものがありました。


渦巻きから始まる曲線の連続が、
波型の形状とあいまって不思議な迫力を見せます。


丁寧な丸紋の絵柄もこの器の魅力のひとつ。


卍繋ぎと呼ばれる吉祥文が。
ふんだんに使われた藍に渦巻く唐草も素敵です。


縁の金彩もしっかり施されています。


表とはがらりと印象の違う裏面。


幕末伊万里にお馴染みの「乾」の銘が。


波間に漂う帆かけ舟があっさりと描かれています。


小島に松、その向うに峰が見えます。


お刺身皿にしたり、オードヴルをのせたり。
とっておきの席をさらに盛り上げてくれそうです。

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瑠璃釉に金彩鳥と唐花文五弁花鉢
29,000円
(江戸幕末)
長径約15cm・高さ約7.5cm
※完売しました

引き続いて、藍に金彩の器をご紹介します。
高価であった呉須をふんだんに使った瑠璃釉の、贅沢な器です。


こっくりとした色合いの瑠璃釉に、
金彩がなんと映えることか。
ちょん、とつき出た五弁花のフォルムも可愛いです。

ゆっくりその絵柄を見ていきましょう。


この見込み、「乾」の異体字でしょうか。


頭がふたつの鳥が描かれています。
「比翼(ひよく)の鳥」という、中国の想像上の鳥です。
雌雄それぞれ目と翼が一つずつ、常に一体となって飛ぶといわれ、
転じて男女が仲睦まじいことを例えるのに使われました。

五弁のうち、一弁のみがこの絵柄です。


唐草に花が組み合わされた様子が、エキゾチックです。


枝先に実がなっているのでしょうか。
月桂冠(=オリーブ)を彷彿とさせます。


細やかな金彩の線と、五弁花の形に添った瑠璃釉が
独特の光を反射します。


外側も瑠璃釉の良さを感じさせます。


吉祥文であるコウモリと、


ぷかりと浮かぶ雲。

瑠璃釉の色のせいか、夜空のようですね。


そのまま置いて飾っても、チョコレートなどお菓子を入れても。
秋の夜長にじっくり堪能したい器です。

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線描きに色絵花唐草文盃洗
14,000円
(江戸幕末)
径約10cm・高さ約11.5cm
※完売しました

こちらも金彩の細い線の妙がお楽しみ頂ける器です。
清楚かつ華やかな盃洗。


幕末らしい丁寧な線描きに、
金彩と朱が効いています。


宴席で次の人に盃をわたす際に用いられる盃洗。
水をはり、盃をすすぐわけですが、
見込みの絵柄も水に広がるように優美です。


蝶が一羽、ふわりと舞い込みます。


絶妙な配分で施された金と朱。
線描きの青とうまく調和しています。


側面には、羽が開いたような花びらが。


くるくると画面を覆う唐草。
職人の腕が冴えます。


この盃洗の魅力は外側にも。
唐草文が外へとこぼれています。


白い肌に、優しい色合いの呉須がさわやかです。


ぽってりとした梅の花もかわいいですね。


安定感ある、しっかりした盃洗。
何をのせるか想像がふくらみます。

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小ぶりながら、存在感ある器をご紹介します。

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染付に金彩花鳥文盃台
5,800円
(江戸幕末)
長径約9cm・高さ約5cm
※完売しました

「盃台」……盃をのせる台ということで、しっかり安定しています。
盃をのせなくても、この器そのものをじっくり楽しみたい、
そんな気持ちにさせてくれます。


描かれているのは鶴でしょうか。
頭上に雲が流れています。



藍の上に施された金が、鈍い光を放ちます。
均等な厚みもこの盃台の魅力。


盃をのせる凹みの白さと正円が清々しい。
約5×6cmの長方形は、何とも端正です。


重さがあり、面とりもしっかりしているので、
こんなポーズもとれてしまいます。


小さいインク壺であれば、インク台にも。
机上にひっそりした空気が漂います。

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染付富士と藤花図四面振り出し
9,500円
(明治前期)
径約8cm・高さ約8cm
※完売しました

振り出しとは、お茶道具のひとつで、
金平糖など小さな菓子をいれておくもの。
文字通り、お菓子を振り出して使います。

約8×8×8cmのサイコロに口を付けたようなかたちです。


真っ白な肌に濃い藍の染付です。


二面に藤の花が描かれています。


こちらは霊峰富士に波濤文。


……もしかして、「富士に藤」と洒落ているのでしょうか。


唐草文にぽん、とお花が。


この口に、スゲ蓋という小さな栓を詰めて使います。


銘はなく、シンプルな底です。


手にころりとおさまる愛らしさ。

金平糖や豆菓子を入れ、
紅葉の下の野点の席にいかがでしょう。

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色絵氷裂に梅文七寸皿
十客組 22,000円 (共箱付き)
(江戸幕末)
径約22cm・高さ約4cm
※完売しました

最後にご紹介するのは、
年末年始の集まりに活躍しそうな七寸皿。


色絵としましたが、染付に金彩、ほんの少しの赤と
非常に簡素な絵付けです。


文様はひびの入った氷上を表す氷裂文に、
春を告げる梅がほころびます。


見込みはお馴染みの環状松竹梅。


ぽとり、ぽとりと梅の花が氷の上に落ちたのでしょうか。
藍・金・朱の典雅な絵付け。


このお皿、10客全てが甘手でした。
焼成温度が低かったため、うわぐすりに貫入が入ってしまった状態です。
陶器であれば、景色として楽しみます。
こちらは磁器のため、少しお手頃になります。


縁にしっかりのせられた金彩が、お料理を引き立ててくれます。



裏に銘はないのですが、家紋が入っています。


この家紋、佐々木氏の家紋「隅立て四ツ目結」というもの。
共箱の蓋裏に苗字が。


佐々木氏といえば必ずといっていいほどこの家紋です。
ちなみに乃木希典も佐々木氏の出身で、
この四ツ目結紋をアレンジした市松四ツ目結(下)を用いています。





「錦手模様 二拾人前之内」
とありますから、もう一揃い用意していたのでしょうね。


共箱付きで収納も安心。


和食はもちろん、洋食にも合うお皿です。
大勢で集まる佐々木さんは、ぜひこのお皿を。

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以上、お品物のご紹介でした。

お問い合わせはお気軽にどうぞ。 

吉祥寺PukuPuku西公園前店 
0422-27-5345

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次回の更新は19日金曜日です。
どうぞお楽しみに!



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