お知らせ


2011年9月29日木曜日

<新入荷>色絵通りもの三種(大なます・なます皿・七寸皿・蓋付き碗など)


皆さまいかがお過ごしでしょうか?今月最後のブログとなりました。9月はお祭りあり、連休あり、台風あり、と何かとあわただしい日が続きましたね。
今日は日差しもしっかり、向かいの公園では朝、草刈りをしていました。夏草の時期が終わり、秋の草花がすくすく育って目を楽しませてくれそうです。アゲハを見ると夏、を感じるのですが、錦秋の木の葉を思わせるツマグロヒョウモンがひらひらと舞っていました。この蝶の子どもが、さなぎになって越冬するんでしょうか……。


さて、前回お知らせしましたが、今回は色絵のお品物が多数入荷しております。同モチーフでなます皿や七寸皿などを揃える「通りもの」が今回三種類入ってまいりました。点数が多めにご用意できたものもありますので、これからの時期、お客様のときなどに活躍してくれそうです。


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色絵通りもの 三方窓絵に梅図 (明治前期)
上から、
七寸皿(4,500円 径約22cm・高さ約3.5cm)※完売しました 
大なます(4,500円 径約17.5cm・高さ約6.5cm)※完売しました
なます皿(3,300円 径約15.5cm・高さ約5.5cm)※完売しました
蓋付き飯碗(1,500円 径約10cm・高さ約10cm)※完売しました

まずはこちらから。
やわらかな色合い、梅の絵柄で七寸皿、大なます、なます皿、蓋付き飯碗と、
4アイテムが揃っています。
明治前期としましたが、オーナー曰く「江戸あるかも」とのこと。


上が春寒鉢、とも言われる大なます、
下がスタンダードな大きさのなます皿です。

 

大なますはシチュー、スープ皿の代わりなど、
温かいものが美味しい秋冬に重宝します。
お客様からも「ありませんか?」とお声を頂くのですが、
なかなか入荷ができず……。
今回は多めの点数でご用意できました!

 

こちらはひとまわり小さいなます皿です。
こちらもお鍋の取り分けに使いやすい!

 

外側には、青と赤の地に金彩で巻物が。
赤と金の組み合わさった唐草文も華やかです。



高台の銘はおなじみの「太明年製」。


金彩もすれが少なく、よく残っています。
赤の丸々とした梅が可愛らしいですね。


染付の絵付けも精緻ですね。松竹梅、のお約束どおり松と竹が控えています。


白磁の上にうっすら霞のような黄色がかかっています。
見込みの花の曲線とあいまって優しげです。


 色絵の華やかさを存分に楽しんでいただける七寸皿。
絵柄が凝縮された蓋付き飯碗とあわせてお使い頂きたいです。


通りものですので、絵柄の構成はなます皿と全く一緒です。
平たくなっている分、華やかさが増していますね。



 緑、赤、染付の藍、とそれぞれの色がバランス良くまとまっています。


高台の線描きが良いアクセントになっています。
青と赤の上の巻物も健在です。



お肉やお魚などのメインディッシュ、少しずつオードヴルを盛り付けても、
素敵な七寸皿です。


こちらは蓋付きの飯茶碗です。1,500円とお買い得ながら、
絵付けの細やかさも堪能できます。


なます皿、七寸皿と同じモチーフですが、白地の部分が減ったため、
よりこってり感が出ています。


縁の線描き部分もくっきりと良い上がりです。
こちらは本体の見込みですが、蓋も同様のつくりになっています。


 高台まわりの蓮弁文もしっかりしてますね。


蒸し物、炊き合わせなども高く盛り付けて、豪華に見せてくれそう。
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色絵通りもの 唐子・見込みに石畳図 (明治前期)
上から なます皿(3,300円 径約15cm・高さ約4.5cm) 
七寸皿(4,500円 径約21.5cm・高さ約4cm)
※完売しました
ちょっと珍しい絵付けの2点。唐子も面白いですが、見込みの石畳もひねりが効いています。


こちらはなます皿。縁の白さが染付の藍と良いコントラストを出しています。


  後ろはぼってりとした赤と藍で草花が。


ひょうたんを抱えた唐子がいます。
足元のは小判?上の煙のような白い線のせいか、
焼き芋を拾おうとしているように見えてしまいます……。


赤がバックの唐子とは対照的に、余白を活かした梅とかきつばた?です。


見込みの石畳図は、ねじったように少しずれています。
なんとも洒落た意匠です。


七寸皿です。絵柄がダイナミックなので、もっと大きいように見えますね。


輪花の縁取りがきれいです。安定感のあるお皿です。


こちらもなます皿と同じ絵柄の裏側。


唐子の部分、余白を活かした梅の部分、ひねりの効いた見込みと、
なんとも見どころの多い器です。
こちらもオーナー曰く明治前期よりもう少し古いかも、とのことでした。
点数は他の通りものより少なめですので、気になる方はお早目に……。
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・色絵通りもの 三方に花と桜木図 (明治前期)
上から、
 蓋付き蒸茶碗(1,500円 径約14cm・高さ約10cm) 
7寸皿(3,800円 径約22cm・高さ約4.5cm)
蓋付き飯茶碗(1,500円 径約12cm・高さ約9cm)
※すべて完売しました
最後の通りものです。
七寸皿とお碗が2種ございます。


金彩の格子が効いた図柄です。日本の絵付け独特の菱型の角度。


藍の色は黒に近い濃いめの色。ローストビーフやチキンなど、
お肉料理と相性が良さそうです。


金襴の屏風を思い起こさせる豪華な桜。金彩にすれがなく、
とっても良い状態です。


金彩の線が均一なのがお分かり頂けますでしょうか?
職人さんの腕に感服してしまいます。


見込みは松竹梅。いつもの丸紋ふうのものより豪華です。
松も花びらみたいですね。


こちらは蓋付き碗二種。
左奥が蒸し物などに便利な薬茶碗、右がご飯茶碗です。


薬茶碗の蓋は本体にかぶさるように、
ご飯茶碗の蓋は内側に入り込むようになっています。
蓋の絵柄は七寸皿と全く一緒ですね。


本体、高台まわりのつくりも共通です。

 

薬茶碗の内側は真っ白、ご飯茶碗は見込みに絵柄が入っています。
蓋も同じく。



上が薬茶碗、下がご飯茶碗なのですが……。
大きさはひとまわりほど違います。
桜の絵付けは、七寸皿よりお花が少なめですね。
こちらはそれぞれ点数多めのご用意です。
お料理屋さんにぜひおすすめのお品物です。

以上、商品のご紹介でした。


ふさふさとしたエノコログサ。猫のしっぽ、猫じゃらしとも呼びますよね。
他にも穂のようなお花をつけたものがたくさん。秋らしい草むらです。
朝晩と昼の寒暖の差が激しく、体調を崩しやすい時期です。
皆さまどうぞお体に気をつけて。
次回ブログの更新は10月3日月曜を予定しております。
10月最初の更新です。それではまた。

2011年9月26日月曜日

<お知らせ>スタッフ募集・<新入荷商品のご紹介>九谷色絵小皿・銅印判長角皿など


皆さまこんにちは。秋の連休、いかがでしたか?天候にも恵まれ、中道通りは大賑わい、吉祥寺PukuPukuにも沢山のお客様にお越しいただきました。以前ご紹介した銅印判の小皿や、小皿とあわせておすすめしている向付などが好評でした。
ブログをご覧いただいてお越しの方や、ご家族やご友人のお話で来て下さった方もいらっしゃり、開店から一年、みなさまのご愛顧に感謝するばかりです。

今日の中道通りは雨がぱらつき、向かいの公園から虫の声も聞こえてきます。上は西公園で咲いていました日々草(ニチニチソウ)です。このお花、毒性もあるそうで食べると大変なことになってしまうとか……。たしかに、いわくありげな赤さです。


<スタッフ募集のお知らせ>

吉祥寺PukuPukuでは業務拡大につきまして、新しいスタッフを募集しております。

・仕事内容:販売および商品管理
・採用条件:基本的に29歳くらいまでの女性(学生可)

古美術や骨董、和食器にご興味のある方、雑貨屋等のお仕事に意欲のある方の応募をお待ちしております。将来独立開業を目指す方は応援したいと思います。
アルバイトだけでなく、正社員(賞与・昇給・年次有給等あり)の採用も考えております。

詳しいことは吉祥寺PukuPukuもしくは、本店の古美術福重までご連絡下さい。追って詳細をお知らせいたします。

古美術福重 営業時間 12:30~19:00 (※月曜定休)
Tel&Fax     042-327-3444

どうぞよろしくお願いいたします。

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さて、次からは新入荷のお品物のご紹介です。
普段使いにしやすい可愛らしい器が多数入って参りました!

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・九谷色絵 花鳥図小皿 上:1,800円 下:1,500円
(明治後期~大正 上:径約15.5cm・高さ約3cm 下:径約12cm・高さ約3cm)
※完売しました
思わずおおっ!となってしまう、美しい九谷の小皿が2種類入荷いたしました。
九谷らしい細やかな色遣いと描写がなんとも言えません。


まずは上の大きいほうのお皿から。
秋の草花(葛・すすき・菊)の上を小鳥が飛んでゆきます。



裏面には「九谷松栄堂」の銘が。こちらの窯元さんは今はないようです。


高台のつややかさにもご注目ください。高台にも施釉しふせて焼く、「かぶせ焼き」の技法を使っています。縁の部分は釉がかかっていないのですが、金彩をしっかり施しています。



絵付けの素晴らしさをぜひご堪能下さい……。葛の葉脈を、髪の毛のように細い金彩であらわしています。
小鳥はすずめにも見えますが、モノトーンの色合いはセキレイの仲間かもしれません。


澄んだ空気と虫の音が伝わってきそうな秋の草花です。
中間色を活かした優しい色合い。
写真にはうまく出ていませんが、草の後ろにうっすらと夕焼けのような橙色のグラデーションがかかっています。


かぶせ焼きを活かしたうえでの金彩。すれもなく、とってもいい状態です。


これをひとつひとつ描いていった職人さんの技を考えると……。
小花のピンクと白の比率も素敵です。


こちらの絵皿は2客と大変少なめのご用意です。
気になる方はぜひお電話でご連絡下さい。


上のものよりひとまわり小さい小皿です。
白い肌にすっきりとした青と黄色の牡丹がひきたちます。


 こちらも同じ窯元、「九谷松栄堂」の銘が入っています。


 こちらの小鳥はピンクのくちばし、紫色のお腹に水色の背中……桜文鳥でしょうか?


金彩を上品に効かせた絵付けです。上の*が散らされた部分は、金が吹き墨のようにかけられています。


花びらの柔らかさが伝わってきそうな牡丹。清潔感を感じる色合いです。


こちらはやや多めの点数でご用意ができました。ぜひ店頭で、良さを見て頂きたいお品です。


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・銅印判 朝顔図長角皿 800円 
(明治後期~大正 径約18cm・高さ約2.5cm)
※完売しました

見込みが朝顔の絵柄の長角皿をご紹介します。
朝顔の絵柄は結構珍しいのですが……。吉祥寺PukuPukuではご縁があるのか何度かご紹介してきました。


裏側にはなぜか緑のラインが入っています。


蕾もふくめて花盛りの朝顔たち。蔓のラインを用いての縁取りも面白いです。


縁まわりには盆栽の松竹梅、菊、御屋敷?と銅印判ならではの細かな線で描かれたモチーフがてんこ盛りです。


丸い器が多いなかで、角皿は良いアクセントになります。そば猪口にコーヒーを淹れてこちらにブラウニーをのせたり。お酒のあてを盛るのにも良さそうです。

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おあとは発色のよいベロ藍の器をご紹介します。
和食はもちろん、洋食・中華にもあわせられる器たちです。


・染付牡丹図 蓋付碗 900円 
(明治前期 径約14.5cm・高さ約10cm)
※完売しました

栗やきのこ、鮭などまぜご飯が楽しい秋を、さらに美味しくしてくれそうな蓋付き碗のご紹介です。
鮮やかな牡丹の絵柄は、入荷直後から店頭でも好評です。


白と藍のコントラストが清々しい。


容量もしっかりあります。はらこ飯、親子丼にも良さそうです。

 

白磁の肌がとてもきれいです。
中心に濃い藍をのせた牡丹と、まわりを囲む葉の濃淡、余白の活かし方も素敵ですね。


大輪の牡丹がふわり、と開いています。


高台部分の線描きも均一。飽きのこない絵柄です。


蓋部分にも絵付けの見事さがよく出ています。
こちらのお品、蓋がやや本体と合いにくいものがあるため、店頭で直接ご覧いただくことをおすすめします。


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・紙刷印判 片身がわり花鳥図 長角皿 2,200円 
(明治前期 径約17cm・高さ約4cm)
※完売しました

やや深さのある、紙刷印判の長角皿です。
洒落た片身がわりの絵柄に魅力があります。


扇の窓につがいの小鳥が。
紙刷印判らしい、風情ある線です。


お皿の真ん中を枝垂れ桜が流れています。
風に揺れるさまが伝わってきそうです。


ハート形?の窓のなかに、草花と戯れる小鳥が。この植物、萩でしょうか。手で淡くのせられた青が優しいですね。



裏側には、桐の模様が四方にのせられています。


お魚の切り身、和紙を敷いて天ぷらなども楽しんでいただけそうです。ご家族の人数分あれば、何かと重宝しそうな器です。

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・紙刷印判 みじん唐草 7寸皿 3,500円 
(明治前期 径約22cm・高さ約3.5cm)※完売しました

最後のお品物のご紹介です。
ありそうでない、みじん唐草の七寸皿が多数ご用意できました。


パスタ屋さんでも復刻ものを特注している、どんなお料理とも相性抜群のお皿です。


 レースのようなお花の模様が三方に。藍のラインもさわやかです。


見込みはおなじみの松竹梅です。


みじん唐草もしっかり出て、上がりの状態もとても良いです。

  
みじん唐草の七寸皿はお探しのお客様も多く、お問い合わせをいただきます。
オーナー曰く、「なかなか買い付け時にも見つからない」のだそうで……。


 どんなお料理をのせようか……躊躇なくつくったものをどんどんのせて、このお皿の便利さを実感していただきたい!そんな1枚です。

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以上、商品のご紹介でした。 

次回ブログは29日木曜日の更新を予定しております。とうとう今月最後のブログになります。次回は色絵のものなど、新入荷のお品物のご紹介を考えています。どうぞお楽しみに!
涼しい、を通り越して寒いような天候の毎日ですが、どうぞ皆さま風邪などひかれませんよう、お気をつけてお過ごしください。

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